吉田 恒氏 米金利上昇が止まりません。短期的な上昇ピッチは、「異常」といえるものになっているのですが、それにしても、このような異常な金利急上昇になっている背景には、それ以前の異常な金利低下、つまり「米金利低下バブル」があったということでしょう。


◆米長期金利は4%まで上がる!?


 教科書的にいうと、金利は景気で決まるもの。その景気を、代表的な景気指標であるISM製造業景況指数を参考にすると、米実質長期金利は2.5%程度という示唆になります(<資料>参照)。インフレ率1.7%を引く前の名目の米10年債利回りは4.2%程度になるわけです。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=504948
<資料>

 つまり、教科書通りに景気で決まる金利なら、足元3%を完全に超えるに至っていない米10年債利回りはまだまだ低すぎるということになります。景気との比較で「低すぎる」米金利ということなら、簡単な言い方をすると、米10年債利回りが4%程度まで上昇しなければ、景気回復に水を差しかねない金利上昇ということにはならないでしょう。

 7月末のFOMC議事録によると、FOMCメンバーの中には、「金利上昇が維持不可能な投機的ポジションの解消に関連した動きである限り歓迎できる」とする意見もあったとのこと。つまり、最近の米金利上昇は、まだまだ「バブル破裂」に伴う金利上昇の途上に過ぎないという見方でしょう。(了)

 
【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業。大手投資情報会社で編集長、代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。

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