吉田 恒氏 FRB超金融緩和見直しが始まる見通しになってきました。この歴史的金融緩和見直しに伴う米金利上昇は、「バブル破裂」の結果であり、中期的に米長期金利は4%前後へまだまだ上がるという見方もあることを、今回はご紹介したいと思います。


◆米長期金利は4%前後まで上昇するのか


 先日公表された7月末FOMC議事録によると、最近の米金利上昇について、「維持不可能な投機的ポジションの解消に関連した動きである限り歓迎できる」とする意見もFOMCメンバーの一部にありました。要するにこれは、最近の米金利上昇が、「バブル破裂」の結果という意味でしょう。

 経済学の教科書からすると、金利は景気で決まります。ところが、過去2年ほど、米金利は米景気でとても説明できない低下となっていました(<資料>参照)。この景気で説明できない米金利低下は、確かに「バブル」の可能性があったでしょう。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=497526
<資料>

 では、そんな米金利低下「バブル」が破裂し、教科書通り、景気で説明できる範囲まで米金利が上昇するとして、米金利はどこまで上がるのでしょうか。<資料>を参考にすると、米実質長期金利は2%以上に上昇する見通しになります。この場合、インフレ率は1.7%程度で計算しているので、それを上乗せした名目の米長期金利は3.7%になります。

 要するに、最近の米金利上昇が、「バブル破裂」の結果ということなら、現在3%近くまで上昇してきた米10年債利回りですが、中期的にはさらに4%前後まで一段と大幅に上昇する余地が残っている可能性があるわけです。

 特にグリーンスパン議長以降のFRBでは、「バブル」を放置し、その破裂に伴う「後始末」に全力をあげるスタイルを採用してきたとの理解が専門家の間では一般化してきました。

 その意味では、今回の場合も、米金利低下「バブル」、つまり行き過ぎた米金利低下を「放置」し、「バブル破裂」に伴う米金利急騰という後始末に全力をあげるということになっていくのでしょう。(了)

 
【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業。大手投資情報会社で編集長、代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。

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