日経平均株価の動きがおかしい。乱高下を繰り返し、相場が安定しない。一時の上昇局面をアベノミクスと呼び、礼賛された時期もあったが、いまやその時の勢いもなし。そもそもこれは蜃気楼だ、と言い続けたぐっちーさん。その内情を再度指摘する。


◆なんども書きましたがアベノミクスは、蜃気楼です!

(現役金融マン ぐっちーさん)

ぐっちー氏 何度も書いてきましたが、アベノミクスは蜃気楼です。これまでの20年間ひたすらやってきた「自民党原理主義政策」とでもいうべきものを声高に叫んだにすぎません。金融緩和、財政投入、規制緩和(何一つ成果があがっていない)などすべて変わらず。唯一、金融緩和だけは過去にないボリュームを短期間に集中し、異なると言えます。

 ただこれは白川前総裁が一番恐れていた「国債市場の流動性の喪失」=つまり売りたいときに売れない、という危機を招いてしまう。これまで一日2兆~3兆円の売りなど簡単に吸収していた国債市場が、わずか数千億でも値が飛んでしまう、という状況に成り果てました。これでは本当に外国人投資家に狙い撃ちされるかもしれない……ということで蜃気楼なうえに、悪条件も重なってしまった。

 そもそも株価が大底をつけて上がり始めたのは昨年の11月なので、安倍さんは関係がない。自民党の総裁選が決選投票になるまでは石破さんが優勢だったわけですが、それでもすでに株価は上がり始めている。原因は9月から始まったアメリカ経済回復の余波が日本にも来たからで、安倍さんが理由で株価が上がったわけではない。それでも予算委員会で安倍首相は、「私は現実にこれだけ株価を上げた」と豪語。

 ただ、その頼みの綱の株価も再び1万3615円(8月9日金曜日終値)まで急降下。1万5000円を超していった勢いはなく、むしろ6月6日の最安値(1万2904円)のほうに近いくらいです。安倍首相が株価を経済の評価とするなら、その「通知表」は厳しいものになるでしょう。

⇒【後編】経済評論家ぐっちーさん「安倍政権は庶民は死ねと言っている」
へ続く http://nikkan-spa.jp/495941


 
【選者】現役金融マン ぐっちーさん
ウォール街で20年生きてきたノウハウをブログに執筆し、いち早くサブプライムローン問題に警鐘を鳴らしていたアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://guccipost.jp/)を主宰している