吉田 恒氏 一本調子の下落が続いてきたかつての「人気通貨」豪ドルが、ようやく反発する兆しが出てきました。豪ドルが反発するのは、短期的な下がり過ぎ、売られ過ぎの反動が基本で、過去のパターンを参考にすると95円前後が一つの目標になりそうなのですが、果たしてどうでしょうか?


◆豪ドルは95円前後まで戻ることができるのか?!


 米金融緩和修正局面では新興国、資源国通貨は下落しやすいということがあります。その意味では、この間5月から米金利が急上昇する中で、代表的な資源国通貨である豪ドルが急落したのはわかりやすいといえるでしょう。

 そんな米金融政策要因に加え、今回はシェールガス革命に象徴される新エネルギーへの期待から、オールドエネルギーへの評価の見直しで資源国通貨はより売られやすくなっているわけです。さらに、中国経済に対する急激な悲観論の台頭。このように悪材料が重なる中での豪ドル下落は中期的なトレンドのまだ始まりに過ぎない可能性があるでしょう。

 ただ短期的には、さすがに急ピッチの下落を受けて下がり過ぎの兆しがありそうです。豪ドル円の90日移動平均線の乖離率は、マイナス10%程度まで拡大しましたが、これは経験的には下がり過ぎの可能性があるものです(<資料>参照)。また、CFTC統計の豪ドル売り越しは8月6日現在で7.6万枚と過去最高。逆にいえば、売られ過ぎも注目されるところです。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=491256
<資料>

 ところで、90日線の乖離率がマイナス10%前後で拡大一巡、下がり過ぎが修正に向かう場合、経験的には90日線を超えるまで反発するものです。その90日線は足元で95円程度なので、豪ドル下がり過ぎ修正が本格的に始まっているなら95円前後まで戻る可能性は考えられなくないわけです。

 3ヶ月以上続落する中で、豪ドル反発期待は裏切られることが少なくなかったでしょう。その中で、これまで述べてきたような豪ドル下落要因も、次第に一般認識化してきたでしょう。にもかかわらず、豪ドルが本当に95円前後まで反発するなら、それは下がり過ぎの修正が数少ない手掛かりのようですが、果たしてどうでしょうか?(了)

 
【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業。大手投資情報会社で編集長、代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。

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