参院選

「日経平均はリーマン・ショック直前の高値である1万8261円が最低限の目標なんです。昨年11月の衆議院解散を1段目のロケットとするならば、今年4月の黒田日銀総裁が発表した異次元金融緩和が2段目。そして参院選で与党が勝利すれば、3段目のロケットとなり、1万8261円を目指す」

 ロケット理論を力強く語るのは、株式評論家の杉村富生氏。今回の参院選で衆参のねじれが解消されれば、アベノミクスは一層の進展を見せるはずだ。復興や景気拡大はこれまで以上に進み、肩透かし感のあった成長戦略や規制緩和も断行されるとみられ、参院選の結果に株式市場も注視している。

 7月21日に投開票されるわけだが、参院選後の市場テーマは何か。


◆国土強靭化への財政出動が加速


「参院選後のメインテーマは社会インフラの整備ですね。安倍政権が謳う『国土強靭化』であり、老朽化した社会インフラの再生が進むでしょう。特に、橋梁補修工事は喫緊の課題ですから、橋の落下防止装置でトップシェアを誇るエスイー(JQ・3423)は社会インフラ再生の本命。ほかに老朽化が進んだ上下水道の補修なら前澤工業(東1・6489)、故障が相次いでいる信号機の大手・日本信号(東1・6741)も注目ですね」(杉村氏)

 インフラの整備・再生には「東京五輪決定」も追い風になる。開催地の決定は、9月7日だ。

 また、財政出動とともに、参院選後に加速すると目されているのが「的外れ」と酷評されたアベノミクス第三の矢である成長戦略だ。

有賀泰夫氏「成長戦略は間違いなく注目されるが、どのテーマに絞るかが難しい。ただ、その中で自分が注視しているのはクールジャパンの輸出です。意外かもしれませんが、日本を代表する飲料のお茶に期待したい。伊藤園(東1・25935)は約10年前から米国に進出、黒字化を達成。東南アジアへの進出も視野に入れています」

 そう分析するのは、飲食や卸、IT業界などを得意とする元三菱UFJ証券アナリストの有賀泰夫氏だ。氏は、ほかにも自民党が公約に掲げる「経済回復」による内需拡大がテーマになると予測。今夏のボーナスは平均6万4000円増となり、経済環境は確実に好転している。

「内需拡大、高級志向になればデフレ消費から贅沢消費へと意識が変わります。居酒屋にしても安さだけでなく、一六堂(東1・3366)のように客単価は高めでも、特徴のある店が支持されるようになるでしょう。また、与党が勝利して景気改善も見られれば、増税は必至。駆け込み需要で今後注目なのが不動産サイト『ホームズ』を運営するネクスト(東1・2120)です。今期は減益予想ですが4月、5月は順調に伸びており、増益も期待できます」(有賀氏)

⇒【次回】へ続く「自民党勝利に備えて株を予測」
http://nikkan-spa.jp/476754


 
【杉村富生氏】
株式評論家、ラジオなどで活躍する株式評論家。独自の情報網から銘柄を発掘。近著に『これからが本番 反騰寸前株を狙え!』(実業之日本社)

【有賀泰夫氏】
株アナリスト、H&Lリサーチ代表。三菱UFJ証券などでアナリストとして活躍後、独立。埋もれた有望銘柄発掘の手腕は随一だ

写真/時事通信社
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