7月16日に東証と大証の現物株の市場が統合される。二大取引所の再編によるマーケットの動向、そして、個々の相場にどんな影響があるのか? 日経平均への起爆剤となりうる爆騰の可能性を秘めた銘柄をこっそり教えてもらった。


◆急落中のあの人気銘柄が再び上昇局面へ?


大証は現物株市場を東証に譲り、先物などデリバティブの市場に特化する 東京証券取引所と大阪証券取引所は7月16日に現物株市場を統合し、大証1部・2部が、それぞれ東証1部・2部に吸収されることになった。この統合が相場に及ぼす影響について、カブ知恵の藤井英敏氏はこう分析する。

「大証だけに上場していた銘柄(大証単独上場銘柄)の中には、投資家の目に留まることが少なかった銘柄も多い。こうした銘柄が東証の仲間入りをすることで売買が活発化し、ものによっては大化けすることもありえます」

 約200社あるとされる大証単独上場銘柄の中で藤井氏が特に注目するのはJトラスト。アベノミクス相場で急騰した人気銘柄で、現状でも注目度は十分なのだが、再び狙いたくなる特殊な事情があるのだろうか。そもそも同社は5月に、既存株主に無償で新株予約権を割り当てる「ライツ・イシュー」という制度を使った1000億円規模の増資を発表した。すると株式価値の希薄化が警戒され、株価は直近高値の半値である2000円付近まで急落。乱高下が激しいだけに、気が気でないというホルダーも多いだろう。

「すべての予約権を行使されれば今ある6000万株が倍になる計算ですが、約半分を保有する同社の社長が権利行使するとは考えにくいので、実際の希薄化は市場の想定より小さいはず。株価は新株予約権の価格である1800円より下げるとは思えないし、権利行使の締め切りである7月末あたりに底を打つ可能性が高い。現在は大証2部ですが、この増資は東証との統合に加え、1部昇格を視野に入れた戦略とも考えられ、これが実現すればもうひと相場あってもおかしくありません」(藤井氏)

 一方、フィスコの小川佳紀氏が注目するのは、指数組み入れによるインパクトだ。

「両市場が統合すれば、大証単独上場銘柄が新たに東証の指数に採用されることになります。指数に連動するETF(上場投資信託)やインデックスファンドが一気に買いを入れるので、株価の押し上げ効果は大きいでしょう」

⇒【中編】へ続く「市場統合で大化け予定の[お宝大証銘柄]を探せ」
http://nikkan-spa.jp/456506


★狙い目の大証単独上場株

●「Jトラスト」
期待度:★★★★★ 大2・8508 株価2001円 単元株数100株
アベノミクスで急騰し人気を集めた中堅ノンバンク。「ライツ・イシュー」を使った増資発表で急落した今が狙い目か

●「王将フードサービス」
期待度:★★★★☆ 大1・9936 株価2780円 単元株数100株
「餃子の王将」を展開。一時のブームは去ったものの、依然業績は堅調で、「外食の勝ち組のひとつ」(小川氏)

●「古野電気」
期待度:★★★☆☆ 大1・6814 株価753円 単元株数100株
船舶・漁業関連電子機器大手。「アナリストも注目しており、機関投資家による買いも期待できる」(藤井氏)

 
【藤井英敏氏】
日興証券、フィスコを経て'05年にカブ知恵を設立。大型株から超小型株、IPOまで幅広くウォッチし、投資情報を提供。著書に『おいしい株の見つけ方』など

【小川佳紀氏】
フィスコ株式リサーチ部アナリスト。岡三証券を経て現職。個別銘柄分析を担当。中小型株、新興市場株の分析から為替相場まで幅広く担当する

※株価は6月5日の終値
― 市場統合で大化けする[大証銘柄]を公開!【1】 ―