吉田 恒氏 日経平均が一日で1000円以上の暴落となったのは5月下旬のことでしたが、それは米長期金利が2%の大台を突破してきたタイミングとほぼ重なります。つまり、最近の株や為替の不安定化は、米金利上昇の影響が大きかったと私は思うので、それが続くか、低下に転じるかによって、株、為替の当面の方向を決める可能性があるのではないでしょうか。


◆FOMCで株、金利、そして為替はどうなる?


 たとえば、来週は米金融政策を決めるFOMCが予定されていますが、それを前後し、米長期金利上昇が一巡、低下に転じたら、株価は一旦それを好感して反発するのではないでしょうか。そうであれば、昨年以降株とドル円は相関性が高くなっており、とりわけ最近は日経平均先物を見ながらドル円が動くといった「日経先物本位制」のようになっているので、株高なら為替も一旦は円安になりそうです。

 問題は、株高の持続性でしょう。これまですでにかなり長い間、金利低下、金融緩和期待で上昇してきた株価が、改めて金利低下を受けてどれだけ上昇できるでしょうか。株反発、金利上昇の限界を見極めることが次の焦点になりそうです。

 為替は、そんな株高、金利上昇の限界を仮に見極めることになったとしたら、そこからの動きが要注意ではないでしょうか。最近にかけて米ドル買い越しは空前規模に拡大しているようです。ちょっとした「米ドル買いバブル」ではないでしょうか。

 それは株高、金利上昇の一段落が確認され、株安、金利低下へ向かうようなら、修正が本格化し、米ドル売りがしばらく全面的に展開する可能性が出てくるのではないでしょうか。

 私は「米ドル買いバブル」という言葉を使っていますが、その主役は米ドル買い・円売りの可能性が高いでしょう。そうであるなら、その修正に伴うドル売りの影響は、ドル安・円高の可能性が最も注目される一つになるでしょう。

 
【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など


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