一部のスゴ腕トレーダーや敏腕投資家がいち早くトレンドをキャッチして、大儲けすることに成功したアベノミクスによる株高・円安。この波に今から乗っても大丈夫なのか?を検証するとともに、初心者や乗り遅れた人でも、今から30万円の資金でできる投資を紹介する!【後編】

⇒【前編】株高・円安の波に今から乗っても大丈夫な理由


◆中小型株、TOPIXNYダウ、REITに注目!


 初心者が取り組むべき投資は、どんなものがいいのだろうか?

「初心者ということでいえば、株がいいでしょう。それも日経225に採用されているような大型株ではなく、中小型株です」とは株式評論家の櫻井英明氏。なぜ中小型株なのか?

「日経平均の上昇度合いに比べれば、まだまだ出遅れ感があるのと、リスクという点でも、大型株より買いやすいからです」(櫻井氏)

 中小型株が、大型株よりもリスクが低いのはなぜか?

「例えば、先だって行われたイタリア総選挙の翌日、日経平均は終値で263円も下げました。そもそもイタリアの選挙の結果なんて、日本の株価には関係ないはず。大型株の場合、こうした外部要因に左右され、思わぬことで下げてしまうのですが、その点、中小型株はそういったが外部要因の影響が小さいので、安心して買えます」

 では、どんな銘柄がいいのか?

「自分が興味・関心を持って、株価をウォッチできるジャンルや身近な企業であればなんでもいいのですが、30万円なら星光PMC(4963・375円・100株)や夢真HD(2362・563円・100株)、一休(2450・9万3900円・1株)、アールテック・ウエノ(4573・27万2900円・1株)、コムチュア(3844・1790円・100株)、セック(6337・520円・100株)あたりが面白いでしょう」

⇒【グラフ】30万円でのおすすめ銘柄
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=408707


株以外ではどうだろうか?

「注目したいのはTOPIXです。日経平均がリーマン・ショック前の水準に戻したのとは対照的に、TOPIXはようやく1000ポイントを回復したばかり。リーマン・ショック前は1200ポイント以上だったことを考えれば、これからだと思います。リーマン・ショック後、三度跳ね返され、今回四度目の正直で1000ポイントを超えてきた点も注目です」とはアナリストの小川佳紀氏。TOPIXは、先物取引なら1枚30万円で、TOPIX連動のETFなら最低購入代金1万円程度で取引できる。

⇒【グラフ】1000ポイント突破のTOPIX
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=408711


日経平均と比較すると、上昇度がイマイチのTOPIX。しかし、リーマン・ショック後、何度もはね返されてきた1000ポイントの節目を突破し注目
【上図】日経平均と比較すると、上昇度がイマイチのTOPIX。しかし、リーマン・ショック後、何度もはね返されてきた1000ポイントの節目を突破し注目

「同じ指数でいえば、NYダウを買ってみてもいい。NYダウは史上最高値を更新しましたが、過去の値動きから見ると、前回の高値を上抜いた後、約2割程度そこから上昇した後、大きく下落するというパターンを繰り返しています。ということは、前回の高値が1万3930ドルだったので、そこから約2割上がると仮定すれば、NYダウには1万7000ドル近くまで上昇の余地がある」(小川氏)

 NYダウ連動のETFなら最低購入代金約1万3000円で取引できるほか、先物取引やCFDでも売買可能だ。

「アメリカの株高と円安を利用してアメリカ株を買うのがいいんですが、初心者には少しハードルが高いのでNYダウを勧めます」(同)

⇒【グラフ】1万7000ドルもある? NYダウ
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=408712


史上最高値を更新すると、そこから約2割上昇してから下落する傾向にあるNYダウ。あと3000ドルの上昇を見込める!?
【上図】史上最高値を更新すると、そこから約2割上昇してから下落する傾向にあるNYダウ。あと3000ドルの上昇を見込める!?

 これ以外で値上がりが見込めそうなのが、REITだ。

「すでに値上がりし始めていますが、東証REIT指数は昨年1月からキレイな右肩上がりを描いている。景気回復が本格化すれば、さらに上昇が見込めます」

 こちらも東証REIT指数連動のETFが、最低購入代金1万5320円で取引できる。

 最後に、アベノミクス投資で注意すべき点は何か?

「特に投資初心者は、円安だからとやたら証券会社や銀行などが勧めてくる、よくわからない海外の投資信託や生命保険に注意が必要です。確かに円安が進めば儲かるのでしょうが、そのぶん手数料も高い。それなら手数料が安く、まだまだ株価が安い個別株。とりあえず他人が勧めてくる商品は、手数料が高いのでは?と疑ってみるべきです」(櫻井氏)

⇒【グラフ】REITの勢いは止まらない!
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=408713


景気回復で上昇が見込める不動産。個別株を買ってもいいが、初心者なら銘柄選びで迷わないREITのETFを買っても面白い
【上図】景気回復で上昇が見込める不動産。個別株を買ってもいいが、初心者なら銘柄選びで迷わないREITのETFを買っても面白い


【櫻井英明氏】
ストックウェザー『兜町カタリスト』編集長。日興證券、ネット証券、『株式新聞Weekly』編集長を経て'08年7月から現職

【小川佳紀氏】
フィスコ株式リサーチ部アナリスト。中堅証券会社を経て現職。中小型株や新興市場株の分析から為替相場の動向まで幅広く担当する

取材・文/宏志(本誌) 図版/ミューズグラフィック
※文中の株価は3月13日の終値
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