アベノミクス効果による株価上昇に「乗り遅れ感」を持つ人は多いはずだ。しかし探せば、いまだ割安な銘柄が日本株には多数存在する。そこで、億超えを達成しているバリュー投資のスペシャリストが今後の上昇期待が持てる銘柄を選定。その手法とともに、教えてもらった。


◆「3・11」でわかったバリュー株のありがたみ


「東日本大震災では8000万円くらいヤラれました。そのときは短期売買目的の信用取引で大きな金額を動かしていたのに、電気はない、ネットも繋がらない。ネットの漫画喫茶を探して、やっと決済できたのは地震から5日後のことでした」

 そう語るのは、短期売買も手がけるバリュー投資家の東北代表BOU氏だ。

「8000万円を失っても残るものがあったからよかったけど、信用取引の怖さを思い知りましたね。大型株や新興株だと地震など思わぬ事態が起きたとき、下げ幅も大きい。でも、バリュー株のように、もともと割安で放置されている銘柄なら下げ幅は限定的。業績や資産の裏付けがあれば株価も戻りやすいんです。今では売買回数はだいぶ減りましたが、最近の株高のおかげで、資産はやっと1億円を回復しました」

 BOUさんを窮地から救ったのはT&K TOKA(4636)。紫外線硬化型インクの大手だ。

「PERが5倍、6倍程度だった1400円台のときから買い始め、今が2500円前後。この1銘柄だけで2000万円くらい儲かっています。次に注目しているのは、決算銘柄ですね。円安で利益が大幅に上方修正される銘柄が多く出そうですから。今は割安に放置された銘柄でも、そうした材料があれば、急騰してくれるはずです」

 バリュー株でもデイトレーダーに負けないバカ勝ちはできる。まずは億超えトレーダーの柴犬ポチさん(※参照 http://nikkan-spa.jp/404557)とBOUさんが教えてくれた銘柄のチェックから始めてみよう。


<まだ間に合う! バリュー投資家・BOU氏 注目の銘柄>


●今仙電機製作所
⇒【グラフ】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=404577

今仙電機製作所

【7266・東1/100株】
現在値 1145円
PER 8.67倍
PBR 0.62倍
独立系自動車部品メーカー。増収増益が続いているが、株価は地味め。PBRの低さも注目される。「大型株の次に物色されそうなのはこの辺り。北米など海外での売り上げも大きく、円安による増益に期待しています」

●竹内製作所
【6432・JQ/100株】
現在値 1661円
PER 10.64倍
PBR 0.99倍
ミニショベルなど建設機械の大手。1月には65%の大幅な上方修正を発表。「海外比率が90%以上と高い。北米だけでなく欧州向けも多いので対ユーロでの円安の影響も大きそう。再度の上昇修正を期待しています」

●ミツバ
【7280・東1/1000株】
現在値 812円
PER 13.22倍
PBR 1.12倍
自動車部品大手。売り上げ2000億円を目指し新興国へ積極進出。円安による4億円の為替差益を発表。「バリュー面からいっても、まだ安いと思っています。ここも決算のインパクトに注目。上方修正の可能性が高そう」

※株価などのデータは3月6日時点のもの


【BOU氏】
株専業で、東北在住バリュー投資家。東日本大震災で被災し、8000万円を失うもバリュー投資で、億の大台に復活を遂げる

― まだ間に合う[バリュー株]入門【2】 ―