吉田 恒氏 FXの人気通貨である豪ドルは、ついに100円の大台突破含みになってきました。では、豪ドルはさらに110円へ一段と上昇していくのでしょうか、それとも?


◆5年移動平均線との関係で考える


 豪ドル高・円安が100円の大台突破含みとなってきましたが、これを5年移動平均線からの乖離率で見ると、2007年10月以来の20%以上へ拡大している計算になります<下記資料参照>。足元の5年線は81.6円程度。したがって100円で計算すると、5年線からの乖離率は22%になるわけです。

 月末終値ベースで見ると、5年線からの乖離率が20%を上回ったのは2007年10月が最後でした。この局面は、ドル高・円安がピークで124円まで進むなど、この当時のドル高・円安基調の最終局面だったのですが、そこで豪ドル/円の5年線からの乖離率は、2007年4月から10月にかけて断続的に20%を上回る動きとなったのです。

 このまま豪ドルが3月末終値で100円を上回ると、5年線からの乖離率はそんな2007年以来の20%を上回るところとなります。その意味では、経験的にはかなり豪ドル高・円安の行き過ぎ懸念が強まっているということになるでしょう。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=408455
<資料>


◆「未踏の豪ドル高」ということ


 それでも、どうやら円安の地合いは強そうだから、まだまだ豪ドル高・円安は続くのでしょうか。ただし、5年線からの乖離率で見ると、105円で29%、110円なら34%程度の計算になります。

 <資料>からすると、5年線からの乖離率が30%以上に拡大したことはこれまでありませんでした。その意味では、この当面において豪ドル高・円安が105円を大きく超えていく、ましてや110円に向かうということは、5年線の乖離率で見るかぎり、「未踏の領域」に入る動きということのようですから、簡単なことではなさそうです。(了)


【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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