値動きを完璧に予測することは、まず不可能。しかし、一つだけ確実に言えるのは「大きく動いたときは、必ず戻しが入る」ということ。一方通行に相場が動き続けることはない。

その“戻しのタイミングがいつ”なのか? それがわかれば、おのずと勝機が見えてくる。そんな戻しのタイミングを狙った手法を3つ紹介したい。

まずは、スキャルピングでもデイトレでもよく使われている「半値戻し」。大きく動いたときに動いた分の半分だけ戻すことから、こう呼ばれている。

なぜ半値なのかは定かではないが、大きく動いたときほど利益確定や損切りが入り、半値戻すといわれている。

この手法は大暴落時に有効な手法だ。例えば、リーマン・ショックやギリシャ・ショックなどのような、一気に数百pips以上も相場が動いたときに、「これ以上、下がらないな」というセリングクライマックスを見つけたら、すかさず買いを入れ、戻しを待つだけ。

オーソドックスな手法ではあるが、インターバンクのディーラーなどもよく使っている。不安定なユーロ情勢や中国の景気後退懸念など、マーケットが大暴落する引き金は多い。そんなときでも慌てず、「暴落時こそ半値戻し」を思い出し、セリングクライマックスを待って買いを入れる。その際の戻しの目安を半値と心得れば、大きく儲けることも夢ではない。





急激な戻しを狙うのがナンピンサンバ!


続いては、スキャルピングでの戻しを狙う「ナンピンサンバ」。F・T・K氏が使っている手法だ。

「経済指標なんかで大きく動いたときには、絶対に戻しが入る。そこで、戻しを狙うのが僕のやり方。でも、いつ戻るかはわかんないから、小刻みにナンピンをしてタイミングを計っているんです」(F・T・K氏)

スキャルの場合、値幅が小さくなってしまうので、どうしても大きな枚数でトレードするしかない。

とはいえ、あまりにも大きなポジションを持つと含み損でヒドイことになるので、ナンピンするタイミングが重要になってくる。

「僕が、戻しのタイミングの参考にしているのがボリンジャーバンド。値動きは、ボリンジャーバンドの中で収まることが多いんだけど、特に3σにタッチしたときは、かなり強い値動きがあったときだけ。それを見つけたら、すかさず逆張りでエントリーします」(F・T・K氏)

すると、3σにタッチしたローソク足は、スルスルとボリンジャーバンドの中に戻っていく。

「僕は取引枚数が多いので、含み損を嫌って利益確定は早め。仮に3σにタッチして戻らずに含み損が出たらすぐに損切り。仕切り直して、また戻りを狙ってナンピンエントリーのタイミングを待ちます」(同)

「ナンピンサンバ」はピンポイントで戻りを狙う手法。ポイントを外せば、含み損を抱えることもある。マネをする場合は、損切りを徹底したい。

「含み損が怖い人はポジションを少なくしてもいいけど、基本的に損切りができない人は、マネしないほうがいい」

利益を伸ばしたい場合、ボリンジャーのミドルバンドまで待ってもいい。「ボリンジャーバンドのミドルバンドは移動平均線。値動きは平均に近づくという法則があるから、利益確定を移動平均線まで待ってみるのもあり」

逆張り好きにオススメの手法だ。





なぜかよく当たる!?フィボナッチ戻し


最後は戻しのなかでも有名な「フィボナッチ係数」を使った「フィボナッチ戻し」。「フィボナッチ係数」は、戻り高値や戻り安値を見るときに有効だ。

そもそもフィボナッチ数列とは、自然界の現象に数多く出現するといわれる数列。木の枝に葉が生えていく過程や、カタツムリの殻の渦の広がり方など、多くの生物の成長パターンが1:1・618の比率になる。それを相場にあてはめたのがフィボナッチ係数だ。

「エントリーしたときに『どこまで値動きが続くのかな?』って考えるときに使うのがフィボナッチ。これはメチャクチャ当たりますよ」とは、ボリンジャー平均足手法でおなじみのボリ平氏。氏は、エントリー後の利益確定の目安にフィボナッチを好んで使う。

「前回の高値と安値を結んだラインを参考にして表示するんですが、だいたい38・2%か61・8%が止まりやすいレートっていわれています。インターバンクのディーラーがよく使っているという話も聞きます」(ボリ平氏)

上昇したときの戻しのポイントや、下落したときの戻しのポイントの比率を見てみると、多くがこのフィボナッチの比率に当てはまる。

ただし、このフィボナッチのみでトレードするのは怖い。自然の法則といわれているが、外れることだって当然ある。フィボナッチは利益確定の目安に使うのが無難といったところだ。

ちなみにフィボナッチ数列でも50%はよく使われる数字。半値戻しとセットで考えると、より効果を発揮する。

相場は繰り返すもの。「月曜朝窓埋め」から「フィボナッチ戻し」まで、鉄板手法を生かせるチャートを、まずは探してみることから始めてみよう。