吉田 恒氏 日経平均がついに1万2000円を超えてきました。実は、この日経平均、「米利上げの先行指標」という関係がこれまではあったのですが、今回はどうでしょうか。


◆日本の株高は米利上げの「先行指標」


 過去10年間のFRB利上げは、1999年6月と2004年6月からそれぞれ始まりました。前者は日経平均のサイクル・ボトム(大底)から約9か月後、後者は同1年2か月後でした。つまり、これまでの米利上げは、日本株安から株高への基調転換が起こってから1年前後で実施されてきたわけです<資料>参照。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=402859
<資料>

 今回の日経平均底打ちは2009年3月だから、すでに約4年も経過しています。ではこの日本株高が、米利上げの「先行指標」という関係は崩れてしまったのでしょうか。

 最近にかけての日本株の急上昇相場は、昨年秋から始まりました。このため、上述のようにそれから1年前後で米利上げが始まるなら、来年前半にかけて米利上げ開始になる計算となります。

 ところで、1999年6月からの米利上げ開始と、2004年6月からの米利上げ開始では、それまでの日本株反発率ではかなり差がありました。前者は3割株価反発となったところで米利上げ。一方後者は、6割の株価反発でようやく米利上げ開始となったのです。

 今回、日経平均が昨年秋の8500円から6割反発となると、1万3000円を超える計算になります。以上からすると、来年前半にかけて日経平均が1万3000円を超えていくようなら、これまでのパターンからすると米利上げ開始ということになるのですが、果たしてどうでしょうか。

 また、日本株の天底は、おおむねそんな米政策金利の天底と一致してきました。つまり日本株高は、米利上げが終わるまで続く可能性があるわけです。米利上げサイクルは、1-2年が基本ですから、上述のように2014年から米利上げが始まるとして、2015-2016年まで続くなら、日本の株高も、まずはそこまで続く見通しになります。

 それにしても、なぜ米国の金融政策は、米株ではなく、日本株との相関性が高いのでしょうか。これは、日本株に景気敏感の傾向が特に強いためと考えられます。このため、いわゆる業績相場では日米ともにFFレートとの相関性が高まりますが、いわゆる金融相場では相関性が分かれるということではないでしょうか。(了)


【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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