日本の金相場がかつてない賑わいを見せている。海外とは対照的に、金先物価格が32年ぶりの高値をつけたのだ。背景にあるのは急激な円安。一種、アベノミクスが巻き起こした“金バブル”なのだ。果たして、金投資で一攫千金を得る方法は残されているのか?


◆東京金先物が32年ぶりの5000円台に!欧米では頭打ち説も。が、[1ドル=100円]で大化けの可能性を探る!



豊島逸夫氏「30年以上、この業界に身を置いてきたけど、こんなのは初めてです!」

 興奮気味に話すのは国内外の金融機関で貴金属ディーラーとして活躍してきた豊島逸夫氏。「初めて」のこととは、最近の金相場を指す。

 2月4日、東京工業品取引所の金先物価格は’82年の取引開始以来初めて1g=5000円を突破。これを受けて国内の金小売価格も32年ぶりの高値水準に達したのだが……この間、NY金先物価格は逆行。昨年11月以降、下落トレンドを描き続け、いまだ’11年につけた史上最高値からは14%も安い水準にあるのだ。

「海外の金相場は下げ調子。大手の金融機関のなかではクレディ・スイスが2月4日に『金の上昇サイクルは終わった』というゴールドリポートを発表して話題を呼んだのです。それなのに東京では史上最高値を更新している……。’11年にNY金先物価格が史上最高値をつけたときは、日本の金小売価格は4800円だったんですよ。マーケット関係者の間で『日本の金は上げにくくて、下げやすい』と皮肉を込めて言われていたのがウソのようです(苦笑)」

 NY金がジリ安の展開を見せるなかで、上がりにくい東京金が急騰……そんな、前代未聞の日米逆行現象を生んだ原因は、ひとえに為替にあった。

「アベノミクス効果で、この2か月半で円はドルに対して12円も下落。結果、円換算で金価格が高騰し、海外と日本との値動きに乖離が生じたのです」

 要は金の上昇でなく、ドルの上昇。主たる海外の金相場に先安観が広がっていることを考えると、今から金投資を始めても手遅れのように思える……。だが、豊島氏によれば、長期的にはさらなる値上がりが期待できるという。

⇒【中編】「東京金先物の押し目は4600円台」に続く
http://nikkan-spa.jp/387037


⇒【グラフ】NY金と対照的に東京金は急騰!
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=387082

’11年に1オンス=1920ドルの史上最高値をつけたのち、NY金は下げ調子に。一方、東京金は昨年12月から始まった急激な円安によって、史上最高値を更新中
【上図】’11年に1オンス=1920ドルの史上最高値をつけたのち、NY金は下げ調子に。一方、東京金は昨年12月から始まった急激な円安によって、史上最高値を更新中


【豊島逸夫氏】
旧三菱銀行、スイス銀行などで貴金属ディーラーとして活躍後、金融アナリストとして独立。特に、金相場とグローバルマネーに精通

【ランケン氏】
あらゆる金融商品に投資してきた経験を持つサラリーマン投資家。『南アフリカ研究所』http://fxzar.blog54.fc2.com/『CFDステーション』http://cfd-station.com/の2つのブログを運営

― 東京金先物[1ドル=100円]で大化けの可能性を探る【1】 ―