’13年のマネープランを考えたとき、’14年に実施される消費増税の影響は無視できない。増税から波及する“駆け込み銘柄”はもちろん、増税の実現に向けた法改正の恩恵を受ける“下準備銘柄”まで――少々気は早いが、早めに仕込むことで、荒稼ぎできる銘柄を探っていこう。


◆増税に向けた政府の動きが爆騰銘柄を生むメカニズム


日銀と連携した安倍政権の金融緩和策がハマれば、株式市場の活況化が予測されている【左図】日銀と連携した安倍政権の金融緩和策がハマれば、株式市場の活況化が予測されている

 民主から自民へ。年の瀬に大きな政変が生じた。しかし、政権が変わっても、’14年4月から2回に分けて実施される消費増税の予定は、変わることはないだろう。なぜなら消費増税法案は、民主、自民、公明の3党が合意して可決されたものだからだ。

 当然、増税は私たちの消費行動に、ひいては企業の業績にもさまざまな影響を与えるが、消費増税の影響といえば、まず思い浮かぶのが「駆け込み需要」。すなわち税金が上がる前に、自動車や家電などの高額な耐久消費財を買ってしまい、少しでも負担を抑えておこうとする消費行動だ。実際、前回’97年の消費増税の前にも、駆け込み需要によって恩恵をこうむる銘柄では、株価の上昇が見られたのだ。

 増税で業績アップ&株価上昇する銘柄を今から仕込めばいい――はずだが、「今回はそう単純な話ではありません」と語るのは、カブ知恵代表の藤井英敏氏。

「リーマンショック後の景気対策として、家電におけるエコポイント、自動車におけるエコカー補助金が大々的に展開されました。これにより、多くの消費者がすでに耐久消費財の買い替えをしており、いわば需要の“先食い”がされています。2~3年の需要が、すでに先食いされているのではないでしょうか」


◆大型の駆け込み需要は住宅関連の一本釣り


 そのため、前回の消費増税のときのように、株価に大きなインパクトを与える駆け込み需要は、家電関連、自動車関連銘柄では見られそうもない。

 フィスコの小川佳紀氏もこれについては同意見。しかし、「強いて言えば、住宅関連は、そのような先食いが見られないので、単純な駆け込み需要銘柄として狙えるかもしれません」と続ける。

「大和ハウス工業(東1・1925)、積水ハウス(東1・1928)といった住宅メーカーのほか、LIXILグループ(東1・5938)のような住宅設備関連が狙い目となります」

 住宅関連株としては、太陽光発電パネルの設置メーカーがある。原発事故の後、どうせ家を建てるなら太陽光発電システムを導入しようという人が増えているというのだ。

小川佳紀氏「中小型株狙いであれば、ヤマダ電機と共同で太陽光発電パネルの設置事業を行うウエストホールディングス(JQ・1407)は面白そうです。日経平均株価が本格的に1万円を超えてきたら、いわゆる資産効果によって高額商品への需要が高まる可能性があります。そうなると、出遅れている百貨店関連への注目が集まるかもしれません」

 小川氏が語るとおり、高額商品といえば百貨店が思い浮かぶが、現在小売りセクターの中でも百貨店銘柄はかなり出遅れている。すでに、’12年の年初来から見ると、株価はかなり上昇している銘柄も多いので、出遅れを狙うというのであれば、三越伊勢丹ホールディングス(東1・3099)、高島屋(東1・8233)などの高級百貨店も視野に入るという。

⇒【公共事業関連は小型株を狙え!】に続く http://nikkan-spa.jp/358701


【藤井英敏氏】
日興証券、独立系投資顧問等を経て、’05年にカブ知恵設立。歯に衣着せぬ語り口と独自の分析が個人投資家に人気

【小川佳紀氏】
フィスコ株式リサーチ部アナリスト。中堅証券会社を経て現職。中小型株や新興市場株の分析から、為替相場まで幅広く担当する

― [消費増税]の駆け込み銘柄を狙え【1】 ―