「安倍・自民の圧勝は予想どおり」と言わんばかりに、衆院選を先取りしたのが株式市場。“アベノミクス”をキーワードに、日経平均は1か月で1000円も上昇。主力株も軒並み上昇した。が、これはまだまだ序の口。“安倍トレード”で荒稼ぎするチャンスは残っていた!


◆「国土強靭化計画」と“積極的”な金融緩和で爆騰必至!?


鮎川良氏 下馬評どおり、自民圧勝に終わった、このたびの衆院選。株式市場は完全に安倍新政権を先取りする形で一足早く賑わいを見せていた。もちろん、材料視されたのは安倍晋三自民党総裁が打ち出した経済政策。レーガン大統領時代の「レーガノミクス」ならぬ、「アベノミクス」だ。そのなかの、主だった政策は2つ。10年間で200兆円を投じる「国土強靭化計画」と、日銀と“連携”した積極的な金融緩和策だ。特に、後者に関しては「日銀法の改正も視野に」と公言しただけにインパクト大! というのも、日銀法改正の目的は日銀の結果責任を明確化するためのもの。「物価上昇率2%を目指す(=2%のインフレ・ターゲット)」とする安倍氏は、日銀の首根っこを掴まえてでも、目標達成のために大胆な金融緩和を実行すると宣言したのだ。その効果を、マーケットウォークの鮎川良氏が解説する。

「安倍さんは、『建設国債をできれば日銀に全部買ってもらう』とまで言いました。これは、日銀が国債を買い取る形で、ほぼ無制限に金融緩和をやりたいってこと。当然、市中にジャブジャブとお金が溢れると、貨幣価値は下がり(=インフレ)、逆に株や不動産などの資産価値が上がる。円安が進むので、東京市場の主力銘柄である輸出関連企業にとってもプラス。おのずと、株式市場は活況になる」

 鮎川氏の言うように、安倍発言を受けて日経平均は急騰。“安倍トレード”などともてはやされ、1か月で1000円近くも上昇したのだ。カブ知恵の藤井英敏氏も、次のように評価する。

藤井英敏氏「安倍政権は日本株にとって“超”がつくほどの追い風。これまでの民主党政権は、言ってみれば株主にとっての“貧乏神”でした。金融緩和も景気刺激策も不十分。おまけに増税ですからね、これでデフレ脱却が進むわけがない。一方のアベノミクスは、大胆な金融緩和と大規模な経済対策を打ち出した典型的なリフレ策。早くもドル/円が80円台から82円台にまで回復したように、マーケットに対する効果は抜群。日本株はまだまだ上がるはずです」

 鮎川氏もかなり強気。

「’13年は半ばバブルのように日本株が上がると予想しています。日経平均は1万5000円台を回復してもおかしくありません」

 当然、この流れに乗らない手はない! すでに、年初来高値を更新してきている銘柄も少なくないが……今から狙える“安倍銘柄”も十分にあるという。

「一番わかりやすいのは、建設株。国土強靭化計画に伴う大規模な公共事業で潤うのは必至。先日の中央道・笹子トンネルの天井板崩落事故も、ある意味アベノミクスの追い風です。コンクリートの耐用年数は50年なので、高度経済成長期に造られたトンネルや陸橋は更新時期を迎えているんです。既に首都高横羽線では架け替え工事が始まっています。地震・津波対策も必須でしょう。地盤改良に強みを持つ不動テトラ(東1・1813)や特殊土木に強いゼネコンのハザマ(東1・1719)には要注目です。どちらも11月から急騰していますが、年初来高値までは達していない。もう一段ハネる可能性は十分です」(藤井氏)

 鮎川氏も見立ては一緒だ。

「安倍政権の下で、リニア新幹線の建設が早まるという話もあります。そこに絡んできそうなのが、戸田建設(東1・1860)。レアアースを使わずに磁石材料を量産化できる技術を持っているんです。磁石材料はリニア建設には必須。他の建設株と比較して、値上がり率が低い出遅れ株なので狙い目」

 そして、建設株と並んで脚光を浴びているのが不動産株だ。

⇒【後編】に続く「“安倍トレード”では大証2部Jトラストがアツい!?」
http://nikkan-spa.jp/354089



【鮎川良氏】
マーケットウォーク代表。帝国データバンク、金融専門紙記者などを経て独立。新規上場株情報サイトの「東京IPO」立ち上げにも参加。独自の投資情報を配信

【藤井英敏氏】
カブ知恵代表。日興証券、独立系投資顧問等を経て、’05年にカブ知恵設立。歯に衣着せぬ語り口と独自の分析が個人投資家に人気

― “安倍トレード”で荒稼ぎする方法【1】 ―