吉田 恒氏 2013年の為替相場はドル高・円安でのスタートとなりました。1月第1週のドル/円の方向性は1月の方向性を先取りする傾向があり、その1月は1年の方向性を先取りする傾向があるだけに、実は1年が始まったばかりですが、早速重大な局面を迎えている可能性がありそうなのです。


◆「1月1週効果」と「1月効果」


 例えば、過去10年間について調べてみると、1月第1週のドル/円の週足と、1月の月足は7回一致していました。要するに、1月第1週のドル/円の動きは、7割の確率で1月の動きを先取りするものだったわけです。

 ちなみに、1年の相場の方向性は1月で決まることが多いといった意味の言葉は「1月効果」と呼ばれます。その意味では、その1月の方向性が1月第1週に決まる確率が高いというのは「1月第1週効果」ということになるでしょう。

 また、ドル/円の場合も、1月がドル安・円高となった場合は、約7割といった高い確率で年足もドル安・円高となっていました。以上のように見ると、今週のドル円の動きは、1月、さらに今年の展開を占ううえでも、非常に重要な意味を持っている可能性がありそうなのです。


◆ユーロの「1月アノマリー」とは?


 このような「1月第1週効果」「1月効果」について、その理由を論理的に説明するのは困難です。そんな論理的な説明は困難ながら、頻繁に繰り返されるパターンのことを「アノマリー」と呼びます。そこで、1月の「アノマリー」について、もう一つご紹介しましょう。

 ユーロには、年末は比較的大幅なユーロ高・ドル安になりやすいといった「アノマリー」があります。この「アノマリー」は、2010年以降、ユーロ危機が深刻化すると参考にならなくなっていましたが、2012年12月は久しぶりに「アノマリー」通りといえそうな、比較的大幅なユーロ高・ドル安となりました。

 そんな年末の反動なのか、1月のユーロは、ユーロ安・ドル高になりやすいという「アノマリー」があります。昨年12月、意外なほどユーロが強いと感じた人は少なくなかったかもしれませんが、この1月は一転して、「意外にユーロが弱い」という展開になる可能性があるかもしれません。(了)


【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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