利回り10%以上とハイリターンの金融商品として、海外の投資家から熱い注目を浴びている「mREIT」。サブプライムローンの不良債権をREIT化した同商品は、日本ではあまり知られていない。いったいどのような商品なのか? 海外投資に詳しい専門家に考察してもらった。


◆大手投資信託やヘッジファンドも大量に保有



サブプライムローン問題で発生した不良債権が再び金融商品化され、市場に出回っている【右図】サブプライムローン問題で発生した不良債権が再び金融商品化され、市場に出回っている

 ハイリターンには、ハイリスクがつきものなのだが、サブプライム問題で発生した不良債権を“優良債権”に変えた仕組みがある。

「mREITの販売各社は、米国の短期金利0.56%を利用して資金を調達し、このエージェンシー債を年利2.65%で購入しています。政府が元本保証してくれる債券ですから、担保価値は高い。そこで、各社はレバレッジを8倍前後かけて、高利回りを実現。それをREIT化して投資家から資金を募り、さらに債券を買い増しているんです」(海外投資事情に詳しい玉川陽介氏)

 ここで重要になってくるのが、mREITが市場から集めた資金の量。元がエージェンシー債ということもあり、現在は市場から高い信用を得ており、資金も集まっているようだ。

「例えば、NLY銘柄の大量保有者リストを見ると、著名な投資信託会社の名前が挙がっており、約140億ドルもの資金を市場から調達しています。また、AGNCもヘッジファンドやアセットマネジメント会社が投資しており、約100億ドルも集めている。こうした規模と保有者リストを見る限り、米国国内ではそれなりに信用されていることがよくわかります」(インタラクティブ・ブローカーズ証券営業開発部ディレクターの角丸聖樹氏)

角丸聖樹氏【右図】角丸聖樹氏

 mREITを購入する際には、利回りや値動きのみならず、資金量を示す、銘柄の時価総額と保有者リストにも着目。市場からの信用度を判断すべきということか。

 ちなみに現在、日本国内では、インタラクティブ・ブローカーズ証券を介して購入することは可能。だが、まだまだ不透明な部分は多いようだ。

<mREIT 誕生の主な流れ>
サブプライム問題による住宅ローン不良債権が発生
⇒米国政府が不良資産を買い上げる
⇒政府保証で不良資産を販売(エージェンシー債)
⇒金融機関がパッケージにして「mREIT」として販売


【玉川陽介氏】
コアプラスアーキテクチャーズ代表取締役。不動産など海外投資事情に詳しい。著書に『勝者1%に学ぶ「海外投資」7つの方法』

【角丸聖樹氏】
インタラクティブ・ブローカーズ証券営業開発部ディレクター。広範な海外の金融商品を取り扱う専門家として活躍している

― 激アツ金融商品「mREIT」って何?【2】 ―