軟調な相場が続く日本株市場であるが、なかには奇怪な動きをする銘柄がある。そういったものの多くは水面下で株を買い集められていて、敵対的TOBや買収合戦に発展する可能性を秘めている。今、兜町で噂されている「株買い集め」の実態と背景を事情通が明かす!


◆フィデリティが着々とセブン銀行株を購入中


「セブン銀行も、投資ファンドの手が伸びているとの噂が絶えない」と国内大手証券のアナリストが話す。

「特に、今年5月に米国系のフィデリティ・インベストメンツが大量保有報告書で5.16%取得を届け出たことで思惑に火がつきました。フィデリティは世界最大級の運用会社として知られ、海外では同社の動きに追随するヘッジファンドがいくつもあるといわれます。株価チャートを見れば一目瞭然ですが、昨年12月に東証1部に昇格して以来、株価はほぼ一本調子で上がっていて、着実に買いが入ってきたことがわかります」

 セブン銀行は、筆頭株主であるセブン‐イレブンが38%保有するほか、イトーヨーカ堂などグループ企業が約半数の株式を持つ。日産車体のケースと同様に、将来の親子上場解消をにらんだ場合、セブン&アイグループがセブン銀行を買収する公算は大きい。

「セブン銀行は海外展開を視野に入れるなど業績は好調そのもの。投資ファンドは元本の値上がりを享受しながら、親会社による買収提案を待っているようですね」

昨年末に東証1部に上場し、151円で寄り付いた。その後、ファンドの買いもあってか、堅調に上昇中だ
【右図】昨年末に東証1部に上場し、151円で寄り付いた。その後、ファンドの買いもあってか、堅調に上昇中だ


取材・文/兜町買い集めの噂取材班
― ヘッジファンドらが今、買い集めている爆騰株を徹底分析【5】 ―