吉田 恒氏 いつの間にか、ドル高・円安が止まらなくなってきました。どうやら長く続いてきた円高時代はすでに終わり、新たな円安が始まっているのかもしれません。そしてそうであるなら、来年半ばには90円程度、そして来年末には95円程度までドル高・円安が進むと考えるのが、実は「基本」といえそうなのです。


◆ドル高・円安2年目の基本シナリオとは?


 <資料>は、過去4回の対円でのドル高トレンドと、今回、昨年11月からのドル高の動きを比較したものです。この中の赤の折れ線グラフは、過去4回のドル高を平均したものです。いわば、平均的なドル高シナリオの目安となるものです。

 その平均的なドル高の場合、ドル高が始まってから1年半でドル上昇率は約2割に拡大しました。また、ドル高が2年経過すると、ドル上昇率は約25%程度となっていました。

※<資料>はコチラ⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=335427
<資料>
 今回のドル高は、これまでのところ昨年11月の76円程度から始まっています。それが1年半経過するのは来年半ばであり、2年経過するのは来年末です。このため、ドル高・円安が平均的ペースで展開するなら、来年半ばには90円、来年末には95円程度といった計算になるわけです。

 <資料>を見ると、今回のドル高・円安は、過去4回の中でも最低ペースに近い動きになっています。このため、来年にかけてもドル高の平均ペースを下回っている可能性はあります。

 ただ<資料>を見ると、過去4回のドル高は、ドル高が始まってから1年半経過した時点では、すべてドル上昇率が10%を大きく超えるところとなっていました。その意味では、今回のドル高が、過去最低ペースを更新することにならない限り、少なくとも来年半ばには85円を超えているといった計算になります。

 半年後のドル円相場が85円でも90円でも、そもそも今週にかけてのこの82円を大きく超えるドル高・円安ですら、つい1か月前でも予想していた人は少なかったのではないでしょうか。

 それを私は「まさかの円安シナリオ」という表現で説明してきました。そうであるなら、半年後85-90円といったドル高・円安は「まさかまさかのシナリオ」ということになるかもしれません。(了)


【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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