軟調な相場が続く日本株市場であるが、なかには奇怪な動きをする銘柄がある。そういったものの多くは水面下で株を買い集められていて、敵対的TOBや買収合戦に発展する可能性を秘めている。今、兜町で噂されている「株買い集め」の実態と背景を事情通が明かす!


◆ヤクルトと仏ダノンとファンドの三つ巴合戦に



「敵対的TOBになりそう」と株式ジャーナリストの大神田貴文氏が見ているのがヤクルト。ギリシャ・ショック時の全面安相場にも逆行し、株価は年初から5割以上も値上がりしている。

「買い手は仏食品大手のダノン。'00年に5%出資した頃は円満な提携関係でした。しかし、今年5月にダノンが28%までの出資比率アップを提案し、ヤクルト経営陣が拒否して以来、冷戦状態に。ダノンは36%まで出資比率を高める意向だったので、事実上の買収宣言だったといえます」

 現在、両社は水面下で「休戦協定」を交わし、今のところヤクルト側の同意なしにダノンが株式を追加取得しない約束になっている。

「しかし、この協定は11月15日に切れると見られています。しかも、投資ファンドが株買いに動いているようで、最近のヤクルト株の上昇はこのためとの見方。将来的にダノンかヤクルトに高く買い取らせるはずで、キャスティングボートを握る可能性も。一方、『ヤクルトが商社などに安定株主になってくれるよう依頼している』との未確認情報もある。ヤクルトの浮動株比率は8%足らず。ダノン陣営とヤクルト陣営、そして投資ファンドという三つ巴の争奪戦が始まれば、暴騰は必至です」

ダノンが買い集めたと見られる昨冬から株価は右上がり。3陣営による株争奪戦でさらなる上昇も!?【右図】ダノンが買い集めたと見られる昨冬から株価は右上がり。3陣営による株争奪戦でさらなる上昇も!?

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