軟調な相場が続く日本株市場であるが、なかには奇怪な動きをする銘柄がある。そういったものの多くは水面下で株を買い集められていて、敵対的TOBや買収合戦に発展する可能性を秘めている。今、兜町で噂されている「株買い集め」の実態と背景を事情通が明かす!


◆山喜の大株主に個人で名を連ねる村上世彰


レノマやELLEなど各種ブランドを取り扱い、紳士ワイシャツ国内シェアトップの総合アパレルメーカー【右図】レノマやELLEなど各種ブランドを取り扱い、紳士ワイシャツ国内シェアトップの総合アパレルメーカー

 村上世彰氏個人が9位株主になっているのが、大証2部で中堅衣料品メーカーの山喜という銘柄だ。

「村上氏はニッポン放送株のインサイダー取引で逮捕されて以来、株の世界から足を洗ったと思われていましたが、投資はやめられないようですね」と外資系ファンドマネジャーが明かす。

「氏の“現役時代”の投資スタイルは一貫していました。現金や土地などの保有資産に比べて株価が割安だったり、豊富な剰余金を抱えていながら配当を絞ってきた企業に、大幅増配を要求するもの。この“村上ルール”は山喜株の投資にも適用されているようです」

 山喜株を全部買い取っても11億円そこそこだが、山喜の持つ総資産から借入金などを差し引いた純資産は56億円もある。

「村上氏は今後、大株主として不動産など遊休資産売却を迫る可能性があります。今の株価は横ばいが続いていますが、そうなれば株価は短期的に急騰する可能性も。来年3月期末時点の村上氏の保有比率アップが確認されれば、株価水準を切り上げるかもしれません」

出来高が小さく、一時的に吹き上がることもあるが、村上氏の大口保有に反し、横ばい状態が続いている【右図】出来高が小さく、一時的に吹き上がることもあるが、村上氏の大口保有に反し、横ばい状態が続いている

― ヘッジファンドらが今、買い集めている爆騰株を徹底分析【2】 ―