軟調な相場が続く日本株市場であるが、なかには奇怪な動きをする銘柄がある。そういったものの多くは水面下で株を買い集められていて、敵対的TOBや買収合戦に発展する可能性を秘めている。今、兜町で噂されている「株買い集め」の実態と背景を事情通が明かす!


◆村上ファンドの残党が日産車体株買い集めに暗躍との噂


日産車体はエルグランドやウイングロード、セドリック、キャラバンなど日産車の開発から生産を担う
【右図】日産車体はエルグランドやウイングロード、セドリック、キャラバンなど日産車の開発から生産を担う


「日産自動車最大の子会社の日産車体ですが、投資ファンドによる株集めが進み、経営権をめぐってファンドvs日産のバトルになりそうです」と話すのは、株式ジャーナリストの大神田貴文氏。

「株式を買っているのはシンガポール籍の投資ファンド『エフィッシモ・キャピタル・マネージメント』。通産省官僚だった村上世彰氏が率いた『村上ファンド』の元幹部が運営しています」

 村上ファンドの残党・エフィッシモの保有比率31.5%に対し、筆頭株主の日産自動車は42%強だが、決して安泰ではない。

「会社法の規定で、3分の1超の大株主は社長人事や買収など重要案件に拒否権を発動できる。エフッィシモの拒否権獲得に必要な額はあと25億円。エフィッシモは日産自動車に株を高値で買い取らせる戦略とみられます。親子上場禁止の法制化準備が進んでおり、遠からず日産自動車は日産車体を買収する必要が出てくるでしょう。そのときに日産自動車はエフィッシモの言い値で日産車体株を買い取るハメになりかねません」

昨年8月以降、村上ファンドの残党による買い集めの効果もあり、株価は右肩上がりを続けている
【左図】昨年8月以降、村上ファンドの残党による買い集めの効果もあり、株価は右肩上がりを続けている


― ヘッジファンドらが今、買い集めている爆騰株を徹底分析【1】 ―