勝ち組トレーダーはいかにして有意義な情報を早く入手しているのか? その疑問に答えるべく、投資のプロたちが、こっそり使っている情報ツールを徹底調査した!


【株 スクープ系】

会員制情報誌に登場した銘柄は避けるのが賢明!?


FXと比較して、圧倒的にニュースで値が動きやすいのが株。当然、スクープを連発するメディアに対する注目度は高い。では、投資のプロたちは何を見ているのか? 某投資情報会社のアナリストが話す。

「最近はやっぱり『FACTA』でしょう。オリンパスの不正会計疑惑を一番最初に報じたのもココ。その前には、鹿島の裏金疑惑を報じて、鹿島の株価が急落したこともありました。記事の信頼度も高いし、マーケット関係者でチェックしている人は多い」

『FACTA』とは、日経新聞を経て、会員制情報誌『選択』編集長を務めた阿部重夫氏が’05年に立ち上げた会員制情報誌。オリンパス、鹿島のほかにも日本振興銀行の不正疑惑を徹底的に追及してきたメディアとしても知られている。そのため、「購読していないけど、FACTAのツイッターがあるので、それをチェックして名前が上がっている会社は推奨しないようにしている(苦笑)」(中堅証券会社アナリスト)という人も……。


【右図 月刊FACTA】
ほぼ広告に頼らず、購読料のみで成り立っている硬派な会員制情報誌。一部、大きな書店では取り扱っているところも。1冊1200円


同じくスクープ系のメディアとして、証券関係者が注目しているのは「闇株新聞」というサイト。

「野村證券や外資系証券を経てソブリンアセットマネジメントという投資会社を作った阪中彰夫氏がやっていると言われているサイトです。偽計取引の罪で執行猶予中の人ですが、それだけに証券界の裏情報には詳しいと見える。オリンパスの不正疑惑に関しても、FACTA並みに詳しく裏側を報じていたし、最近だと、年金資金を不正に使い込んだと見られているAIJ投資顧問についても詳述している」(金融業界紙記者)

この闇株新聞は、名前とは対照的に為替のチャート分析なども行っている総合金融情報サイト。ある程度の金融知識がないと理解できない記事もあるが、一見の価値あり。ひとまず、FACTAと闇株新聞、この2つのメディアで名前の上がった銘柄に手をつけるのは避けるべし!


【右図 闇株新聞 http://yamikabu.blog136.fc2.com
証券界の裏側や企業の不正疑惑といったディープなネタから、政策上の問題点の解説やチャート分析まで行う総合金融サイト


【株 データ系】

CDSと株価がともに上がっていたら〝黄信号〞!


「株価には反映されていないリスクが、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)には如実に表れていたりするんですよねぇ」

こう話すのは前出の鷹鳩氏。実は最近、シェルパ・アセットマネジメントというファンド会社を設立して、FXとCDSでの運用を開始したんだとか。して、CDSとは?

「デフォルト(債務不履行)するリスクを保証する金融商品のことです。簡単にいえば、保険みたいなもの。倒産しそうな会社にお金を貸すとしますよね。そのときに、貸し倒れリスクを保証してくれるのがCDSなんです。要は、CDSの価格が高い企業ほど、〝危ない企業〞ってこと」

そう説明しながら、鷹鳩氏が紹介してくれたのが「J-CDS」。国内主要企業のCDSの価格が一目でチェックできるサイトだ。



【右図 J-CDS http://www.j-cds.com/jp/index.html
国内主要企業のCDS参考値を一目でチェックできるサイト。東京金融取引所が運営。株価とCDSが逆行していないかぐらいはチェックしておくべし!


「CDSの価格が急騰しているのに、株価が上がっている……なんてときは要注意。顕在化していないリスクがCDSにだけ反映されていることもある。CDSが上昇している銘柄を空売りするという、単純な手法も有効かもしれません」

とはいえ、企業リスクだけで株価が動くものでもない。海外の相場動向もチェックしておきたいところ。「そんなときは、『業種別チャートでセクター別アプローチ』というサイトを見てみるといいでしょう。東京証券取引所と取引時間が被っている中国や韓国の相場が一目でチェックできるサイトです。業種別のチャートもまとめて表示できるので、セクター動向を把握するのに、重宝してます」(邦銀系トレーダー)

海外のITセクターが急騰すれば、東京市場でもIT株が買われることは多々あるもの。特に、取引時間が被っているアジア市場の動きは東京市場に波及しやすい。木を見て森を見ず……なんて失敗をしでかさないようにチェックしておこう。



【右図 業種別チャートでセクター別アプローチ http://www.sectorchart.com/
セクター別の株価を一覧にした、「チャートのまとめサイト」的位置づけ。同セクターの銘柄は同方向に動きやすいため、出遅れ銘柄を発掘しやすい



【株 仕手系】

K氏が動けば、派手な仕手戦が再燃!?


兜町でしばしば話題になる「K氏関連銘柄」。最後の大物仕手筋・加藤暠氏が吊り上げているとされる銘柄だ。昨年後半は、新日本理化がK氏関連銘柄として浮上。ニュースがないにもかかわらず、10月から2か月で、株価が4倍にもハネ上がったことは記憶に新しいはずだ。実は、そのK氏が立ち上げた仕手集団「般若の会」の公式サイトがある。

「『時々の鐘の音』というサイトで、加藤氏に近い人によれば、本当に加藤氏自ら更新しているという。昨年末で更新はストップしていますが、〝勉強会〞と称した会合は今も開かれているようなので、注視しておくべきでしょう」(某証券会社幹部)

別の兜町関係者によれば、K氏はなおも新日本理化を吊り上げるつもりとか。仕手好きの人は、こまめにチェックしておくことをお勧めする。


【右図 時々の鐘の音 http://www.kanenone.com/index.html
昨年末以降、更新がストップしている上に、文字化けが酷いのだが、新たな情報がアップされた暁には、派手な仕手戦の可能性も?