吉田 恒 豪ドルの反落が目立ってきました。豪ドルはかなり「買われ過ぎ」の懸念が強くなっていたので、その反動で下落するのは当然でしょう。ただ、金利差との関係で見ると、金利差豪ドル優位が一段と縮小に向かわない限り、80円を豪ドルが大きく割り込む動きが長期化する感じでもないのではないでしょうか。


◆金利で考える豪ドルの見通し



 今年に入ってからの豪ドル/円と金利差の関係を見ると、6月以降の豪ドル高は、金利差豪ドル優位より上ぶれ気味ではあったものの、それほど極端なものではなかったと思います。

 そして、すでに最近の豪ドル反落で、金利差とのかい離は修正が進んでおり、金利差豪ドル優位が一段と縮小しない限り、豪ドルが80円を大きく割り込むといった見通しにはならないようです。

 では、日豪2年金利差豪ドル優位のさらなる大幅縮小とはならないでしょうか。2年金利は金融政策を反映する金利だから、それは豪州の中央銀行であるRBAがさらなる利下げに動くかが一つの目安になるでしょう。

 そんなRBAの政策金利は、中国の景気と相関関係があり、それで見るとこの間の利下げは理解できるところです。ただ、その政策金利は、失業率とも相関関係にありますが、その関係からすると、一段の利下げは実は難しそうなのです。

 豪州の政策金利は失業率で基本的に説明できるものですが、この数か月は失業率から見て政策金利は下がり過ぎ気味です。こういったなかで、さらに利下げに動くのは微妙ではないでしょうか。

 そんなふうにさらなる利下げがないなら、政策金利を反映する2年金利が一段と大きく低下し、その結果、金利差豪ドル優位が、豪ドル円の80円を大きく割れる動きが長期化することを示唆するまで一段と縮小する可能性は低いのではないでしょうか。



【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。

2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。

著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など



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