シャープは今期2500億円の大赤字の見通しで、5000人ものリストラを行うと発表した。日本の大手家電メーカーは軒並み厳しい経営が続く一方、アップルは時価総額が6235億ドルを超え、史上最高額を記録したという


◆アップル独り勝ちで、日本の家電メーカーは全滅。金融会社ソニーは復活するか?


(人気ブログ「金融日記」管理人 藤沢数希氏)

 8月、シャープは今期の最終損益が2500億円の赤字になる見通しだと発表し、株価が急落した。現在リストラを断行しながら、アジアのメーカーへの身売りを模索中だ。ソニーも利益予想を下方修正した。ソニーは’09年から4期連続の赤字。パナソニックや東芝、NECも赤字、任天堂も赤字だ。日本のエレクトロニクス産業は全滅である。

 一方、アップルは絶好調で、時価総額は50兆円を突破してしまった。ソニーの時価総額は1兆円割れでアップルの50分の1もない。任天堂の時価総額も約1兆円。パナソニックも1兆円ちょっと。シャープやNECに至っては、時価総額で見ればすでに大企業でもなんでもない。日本の大手メーカーを全部足しても、文字どおりアップルの足元にも及ばない。

 家電製品の製造はモジュール化が進み、世界で一番安く部品を買ってきて安く組み立てる台湾や韓国メーカーに、日本はボロ負けしている。また、急速に成長するスマートフォン市場では、プラットフォームと一緒にプロダクトを売っているアップルにボロ負けだ。

 かつてはスティーブ・ジョブズが目標にしていた世界のソニーだが、今ではすっかり昔の面影はなくなってしまった。ソニーというのは、お家芸のAVやモバイル部門が垂れ流す大赤字を、ソニーバンクの金融部門の黒字で穴埋めするという、“金融会社”なのである。

【後編】に続く⇒http://nikkan-spa.jp/282027
ソニー復活の鍵は「プラットフォーム」にあり!



【藤沢数希氏】
欧米の研究機関にて計算科学、理論物理学の分野で博士号を取得。その後、外資系投資銀行に転身。主宰するブログ「金融日記」は月間100万PV、ツイッターのフォロワーは6万人に及ぶ。最新刊『「反原発」の不都合な真実』(新潮新書)が発売中



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