最大2万枚のポジションが踏み上げられた!


「11月5日のFOMCで死にそうになったんですよ」

「FOMC(連邦公開市場委員会)」とは、金融政策を決定する会合のことで、開催3週間後に発表される「議事録」が為替市場に大きな影響を及ぼすのだ。

「前日に89円後半から90・5円まで上がったときにドル円を5000枚くらいショートして、平均90・20円くらいのポジションを持ったまま寝ちゃったんです。それが朝起きたら90・06円まで下がってたんで、『結構、利が乗ってる!』と思って半分だけ利益確定したんですけど……そこからまた上がっていったんで、5銭刻みで売り上がり始めたら、FOMCまで19時間くらい踏み上げられた。
結局、2万枚以上のショートポジションを持ったまま、『あかーん、もう死ぬかもしらん』という状況でFOMCを迎えたんです」

2万枚とは、1ドル90円換算で180億円分! 1円動くと2億円、1銭動くだけでも200万円が増減する計算だ。そして、FOMC発表直後、ドル円レートは急騰し、91・3円をつけた。

「発表直後にドーン! って噴き上がったとき、これまで見たことがない金額の含み損を見ました。
分散してた4つの口座のうち、一つは91・21円で破壊されたんですが、すぐに下がってきたので、結局1770万円の損失で助かったんですけど……ポジションを持っていた2日間は眠れなかったし、あまりの怖さに1週間、トレードするのをやめたんです。もう少しで本当に破産してたかも。笑ってください(苦笑)」

具っさんほどのトレーダーが、どうしてそんな状況に陥ってしまったのか?
そもそも、FOMCのような重要指標があるときには無闇に手を出さず、指標で大きく動いてからトレードするのが具っさん流のはずなのに。

「今回は前日からポジションを持っていて、しかも一度利益を見た玉だったから損切りができなかったんです。含み益がある状態から売り上がっていたから、枚数もどんどん増えて……1円動くだけで
破産するようなポジションをつくったのが失敗の原因です」

もう一つ、具っさんが大きく稼いだ7〜9月から相場が変化していたことも関係がありそうだ。

「7〜9月はボラティリティが大きかったけど、最近は細かく動く相場に変わっていた。だからトレードも相場に合わせて、スキャルピングで細かく取っていたんです」

これらの要因が複合的に重なり、5銭刻みでナンピンをするという、具っさんらしからぬトレードで危機を招いたとも考えられる。しかも、このときは資金管理においても正気ではなかったようだ。

「踏み上げられていたときは、追加資金をどんどん入金しちゃいました(笑)。追加できる資金も含めてレバレッジを計算してたんですけど……危なかったですね」

しかし今回の大ピンチで、具っさんは大きな教訓も得たようだ。

「僕はよくメンタルが強いと言われるけど、肉体と一緒でメンタルもいじめないと鍛えられない。これだけ含み損を抱えて、メンタルをいじめぬいたら、『こうならないように、次はこうしよう』って
切実に思いますよ(笑)。だから、ちゃんとテクニカル分析とかを勉強したいと思ってるんです!」

そんな要望に応え、次項では元ディーラーで、テクニカルアナリストでもある鈴木隆一氏に、具っさんがテクニカルを学びに行く!




具っさん
福島出身の33歳。'06年株投資を始め、一昨年FXに転身。
昨年2月〜5月の48営業日で80万円を1億円にした"億"トレーダー。
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