◆ユーロ崩壊に打つ手なし!9月に暴落する可能性も



浜 矩子氏
「ユーロ圏は空中分解か、計画的解散か、あるいは抜本的なシステム変更を行うか。いずれにせよ来年持つかという状況です」

 そう解説するのはエコノミストの浜矩子氏だ。7月末にドラギECB総裁が「ユーロ圏を守るためにあらゆる手段をとる」と発言。その後もEU高官の強気発言が続いたが、解決の糸口すら見えない。

「逆に当局の手詰まりを露呈しています。もう、なりふり構っていられない状況に追い込まれていることの裏返し。相当極まった状況に追い込まれているわけです」

 ギリシャ発の債務危機は現在、スペインで炎上中。イタリアへと延焼しそうな勢いを見せ、その規模を拡大させている。

「一番怖いのはドイツへの波及。今はユーロ全体がドイツのスネをかじっていますが、ドイツの体力にも限界はある。ECBともに両輪となって支えていますが、ECBも国債の買い支えを続ければ、手元は不良債権だらけになる。『誰もスペイン国債に触りたくない』状況ですが、いずれは『誰もユーロに触りたくない』となる。そうなれば、ユーロの価値が再び暴落しかねません」

 幸いにも今は夏休み。「当局もこれ幸いと熟慮のときにするのでは」と浜氏。ユーロ暴落があるとすれば夏休み明けの9月か。



【浜 矩子氏】

ヨーロッパ駐在経験も豊富なエコノミスト。著書に『恐慌の歴史“100年に一度の危機”が3年ごとに起きる理由』など



取材.文/高城 泰(ミドルマン) 図版/ミューズグラフィック

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