2010/3/09 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、先週末に発表された米2月非農業部門雇用者数の減少幅縮小を受けた米景気回復期待から、円売り・ドル買いが目立ち90.682円へと上昇したが、90円台半ばから後半にかけては本邦輸出企業のドル売りも厚く90.40円付近へと押し戻された。東京市場中盤に発表された日本の2月景気ウォッチャー調査は現状判断DIが42.1と予想の40.1を、先行き判断DIは44.8と前回の41.9をそれぞれ上回る好結果となり、内閣府は「景気は厳しいながらも下げ止まっている」と景気判断を上方修正したが市場での影響は限定的だった。その後のNY市場でも米主要経済指標の発表がなかったことで全般的に動意薄。ドル円は90.20-40の狭いレンジ内での推移となり、方向性がなかなか定まらないまま取引を終え90.302円で引けた。

ユーロ円は序盤、米雇用統計の上振れを受けた株高・商品高を背景に、リスク選好によるドル売り・円売りが優勢となって123.899円まで上昇したものの、GLOBEXのNYダウ先物が一時下落へと転じ、原油相場も上昇幅を縮小すると123.40円付近まで反落。その後も欧州市場終盤に「英財務省は財政赤字削減を目的に、食料品への課税を検討している」との観測記事や、バーカーBOE(英中銀)政策委員が「英経済はまだ壊れやすいように見える」と景気に慎重な見方を示したことが重石となり、ポンドが大幅に下落。これにつれる格好でユーロも売られて下げ幅を拡大し一時122.820円まで下落。引けにかけて買戻しも見られたが限定的で123.096円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、先週末の米雇用統計上振れを受けて、ドル円相場への影響が大きい米長期金利は一時3.69%台後半まで上昇したほか、3ヶ月物ドルLIBORは昨年8月以来はじめて円LIBORを上回るなど日米金利差が再逆転している。本日から合計740億ドルに及ぶ米国債入札を控えていることもあり、米長短金利がさらに上昇しやすい局面にあることから、当面は金利面からドルが下支えされるかもしれない。また、日本の追加金融緩和観測や円売り介入の再開観測も海外勢の円売り意欲を刺激していることや、最近の円高に対する反発などから円が独歩安となる可能性も否定できないだろう。

ユーロ円は先週の4日に発行されたギリシャの新発10年債(50億ユーロ)が売れ行き好調だったこともあり、市場の信頼感は改善しつつあるが、ギリシャ公務員組合が強い非難を表明するなど措置の実効性への不透明感は残っている。ただ、最近の市場はギリシャのネガティブなニュースに以前ほど反応しなくなっていることを鑑みれば、ギリシャの財政問題を市場はすでに織り込んでいるとも言えようか。スペインやイタリアに関してネガティブなニュースが出てくれば、再びユーロ売りが強まる事も考えられるが、EUが国際通貨基金(IMF)の欧州版「欧州通貨基金(EMF)」を創設する検討に入る」との報道もサポート要因となって、ユーロの買い戻しが加速する可能性も念頭に置いておきたい。また、テクニカル面では2月22日の高値125.233円が目先のターゲットとなろうか。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  89.50-91.20
ユーロ・円 122.50-125.30
ポンド・円 135.00-137.50

【今日の主な経済指標】

14:00(日) 1月景気動向指数CI(速報値)
16:45(仏) 1月貿易収支
17:15(スイス) 2月消費者物価指数
18:30(英) 2月小売売上高
18:30(英) 1月貿易収支
18:30(英) 1月貿易収支(EU域外)
21:45(米) 週間チェーンストア売上高
22:55(米) 週間レッドブック大規模小売店売上高
23:30(米) エバンズ米シカゴ地区連銀総裁講演

≪2010年3月8日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
大幅悪化が懸念された米2月雇用統計は予想外の改善を示すポジティブサプライズとなり、
後退していた早期利上げ観測も盛り返しつつあり参加者心理は「強気」となっている。
90円台への定着が期待されるが、米長期金利の上昇継続というサポート無くしては、90
円台定着には疑問が残る。本日より3日間、米国債入札を控えており、日米金利差動向に
注視しておきたい。


ポンド円は「ブル」
参加者は依然として「ブル」のスタンスに変化がない状況。英中銀による一段の金融緩和
観測や英政局の先行き不透明感などが引き続き意識される中、フィキシングに絡んだポン
ド売りの影響から急落。5月6日に開催されることが有力視されている総選挙で、二大政党
がどちらも過半数を獲得できず、少数政権が誕生するとの懸念が高まっている。仮にそう
なった場合は、最優先課題となる財政建て直しに悪影響が予想され、財政不安は一層高ま
るだろう。ポンド円の買戻しであれば、英財政の動向を睨みながらタイミングを見極める
必要がありそうだ。


豪ドル円は「ブル」
米雇用統計の上振れを受けた株高・商品高を背景に参加者のリスク許容度の高まりから
「ブル」が継続。ギリシャを巡る不安感が幾分緩和されたほか、中国で金融引き締めに関
して新たな動きが出なかったことを受けて安心感が広がっており、木曜日に発表される中
国鉱工業生産指数など一連の中国経済指標への期待感も一部で高まっており、市場ではや
や強気のバイアスがかかりそうだ。


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