オバマ政権の掲げるグリーン・ニューディール政策の柱、それが「スマートグリッド」だ。大統領就任当初から注目されてきたテーマだが、日本の株式市場ではこれまでイマイチ消化不良。「しかしここにきて、日本ガイシなどの関連銘柄が動意づいています。ようやく現実買いが視野に入ってきたといえるでしょう」とは、T&Cフィナンシャルリサーチの本吉亮氏。

 そもそもスマートグリッドとは、ITを駆使し、電力需要と電力供給を最適に管理する仕組み。原子力発電や太陽光発電、風力発電などを組み入れ、超伝導ケーブルでロスなく送電する計画のことだ。
「これまでの送電ロスは5%といわれていますが、超伝導ケーブルなら極限までロスを減らすことができます。これにより、温室効果ガスの排出抑制に繫がると期待されているのです」

 米政府は'10年2月の大型景気対策で、スマートグリッド向け予算として約1兆1700億円を計上。さらに10月には約3100億円を投資すると発表したばかり。

「スマートグリッドの普及で、家庭や企業が発電する側になり、送電網の電力が不安定となる可能性が高い。そこで、安定化のために大容量蓄電池の存在が必要不可欠で、大型の蓄電池として『NAS(ナトリウム硫黄)電池』が脚光を浴びています

 NAS電池はほかの電池に比べて大容量の蓄電と長寿命、長時間の出力などの特徴を持つため、スマートグリッドとの親和性は高い。
「GSユアサなどリチウムイオン電池関連銘柄は一相場終わりましたが、次はスマートグリッドに関連してNAS電池関連が相場の主役として賑わいを見せる可能性も。意外な大幅高が期待できます」

 蓄電池関連銘柄は目下、株価上昇のエネルギーを蓄え中のようだ。







本吉 亮氏
T&Cフィナンシャルリサーチ・調査部マネジャー。
日本株の調査・分析などを担当。データを重視した銘柄選びに定評がある