1000兆円まで積み上がった日本国政府の借金。日本の財政破綻、つまり日本国債がある日突然、暴落する可能性はこれまでにも頻繁に指摘されてきたが、それが起きるかどうかはすべて日本の銀行の行動にかかっているといえる。

◆日本の銀行はお年寄りから集めたお金で日本国債を買う簡単なお仕事


三菱UFJFGは、’12年3月期決算で9813億円の利益を上げ、日本の全上場企業の中で最高の利益を叩き出した。三井住友FGやみずほFGも記録的な利益を上げ、10年以上納めていなかった法人税を、めでたく日本国政府に納めた。

土地バブル崩壊による不良債権処理の損失を繰り越せたので、ずっと法人税を払わなくてもよかったのだ。10年以上も法人税ゼロとは、日本は大手金融機関にとってどれだけタックスヘイブンだったのだろうか。

これではケイマンや香港も面目丸潰れである。

これら好決算は、メガバンクが持っていた日本国債の価格が大きく上がったからである。アメリカや欧州の経済が金融危機から立ち直れないなか、比較的安全であると思われている日本円が買われた。

そして、世界的に景気が低迷し、金利が低下したため、日本国債が大きく値上がりしたのだ。三菱UFJFGが約49兆円、みずほFGが約34兆円、三井住友FGが約28兆円の日本国債を保有している。これらは国内企業への貸出残高を上回ってしまった。

【後編】に続く
メガバンクは日本国債と心中する覚悟を決めた!?

藤沢数希氏
【藤沢数希氏】
欧米の研究機関にて計算科学、理論物理学の分野で博士号を取得。その後、外資系投資銀行に転身。主宰するブログ「金融日記」は月間100万PV、ツイッターのフォロワーは6万人に及ぶ。最新刊『「反原発」の不都合な真実』(新潮新書)が発売中

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