マネーな人々 今週の銭格言


【選者】政治経済学者 植草一秀氏



’07年半ばから’08年末にかけて、日本の不動産価格は著しく下落した。外国資本の流入と撤退による文字どおりのミニバブルとその崩壊が起きたのである。しかし、不動産価格は3年半の底値模索を経過し、反騰の機会を窺っている!


◆底値を固める不動産価格。

金融経済が先行き不透明でも高利回りから見直しの機運!



株価と同様に、不動産価格も低迷を続けている。“小泉―竹中不況”からようやく立ち直りかけた’07年半ば以降、変調をきたした世界経済の影響で、日本経済は踏んだり蹴ったりの状態を続けている。

欧州で火を噴き始めたサブプライム金融危機に端を発し、翌’08年年9月にはリーマンショックが世界の金融市場を揺るがした。グリーンスパンFRB前議長が「100年に一度の金融津波」と表現した金融危機は、日本経済を未曽有の不況に追い込んだのである。

そして、この不況から抜け切ることもできないなかで、日本は大震災と原発事故に直面。経済の苦境が持続するなか、野田内閣は消費大増税を推進している。これでは、底力のある経済であっても浮上することは難しい。

日本経済低迷の主因は政策運営のマズさにあり、現在の不況は政策不況の側面を強く有している。

株価や不動産価格の低迷持続は、政策運営の失敗を鮮明に物語っている。先行きが不透明なことに対する不安心理が資産価格に強く影響を与えるからだ。

しかし、株価や地価の低迷が長期化するなかで、新たに別の視点から資産価値を見直す機運が生まれてきてもおかしくはない。それは、利回りから見る資産の価値である。


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【植草一秀氏】
シンクタンク主席エコノミスト、大学教授などを経て、現在はスリーネーションズリサーチ(株)代表取締役。ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」も人気。著書に『消費増税亡国論』(飛鳥新社)

植草一秀