巨大エネルギーを蓄えた出遅れ株を厳選




上場企業が発表する業績予想は、各社の今後の成長性を占う重要なカギとなり、結果として株価にも多大な影響を及ぼす。今回は最新の業績予想を含めた5つの要素から偏差値を算出し、この春以降、V字回復必至の銘柄をランキング形式で大公開。久々に復活しつつある日本株の美味しいとこ取りを狙え!





円安が好材料となり、業績の改善度も光る銘柄を

ピンポイントのスクリーニングであぶり出す!



3・11の震災以降、閑散相場でジリ貧状態が続いていた日本株市場もここへきて明るいムードに転換しつつある。すでに値上がりした銘柄もあるが、初動が鈍いものも多い。そこで、アナリストの本吉亮氏に、出遅れ株をスクリーニングしてもらった。

「今回は、業績予想が未発表の企業や、時価総額が小さすぎる企業は除外し、約900銘柄に対象を絞りました。条件は①対ドル円レート感応度、②ベータ、③業績改善度、④出遅れ度、⑤PBRの5つ。これらの数値をそれぞれ偏差値化し、さらにその平均を算出したものが総合偏差値です。次ページから紹介するのは、その総合偏差値のランキングになります」

これら5つの条件の選出理由を、本吉氏は次のように説明する。

「まず、①の対ドル円レート感応度は、為替のドル円レートが1%円安に振れた場合に、どれだけ株価が動くかを示したもの。本誌65ページでもお話ししますが、今後ドル円レートは円安になると予想されるため、ここでは円安でプラスになる銘柄を高偏差値としました」

続く②のベータは、過去180日を参考に、各銘柄の株価と日経平均の感応度を計算したもの。

「株価と日経平均が完全に連動すると、数字は1です。上昇相場ではベータが高いほうが爆上げを期待でき、偏差値もアップします」

③の業績改善度は、12年度の各企業の業績予想(経常利益)を元に、前年比の改善度合いを測ったもの。金額ベースだと大企業ばかりが有利になるため、改善額を時価総額で割って算出している。

「業績が大幅に回復していれば、必然的に株価もV字回復しやすくなるので、業績改善度は5つのスクリーニング条件の中で最も重要。総合偏差値を出す際は、業績改善度だけを2倍し、6で割って計算しています」

④の出遅れ度は、この1年の安値から株価が何%上がったか(2月23日時点)。数値が低ければ、出遅れているということを意味するため、偏差値は高くなる。

「最後に、割安感を示す⑤のPBRですが、ここでは低ければ低いほど偏差値を高くしました」

こうして算出した総合偏差値を、東証1部の銘柄とその他の銘柄にわけてランキング、本吉氏(本)に加え本誌ゼニズバでもおなじみ経済ジャーナリストの大神田貴文氏(大)とアナリストの岡村友哉氏(岡)に詳しく解説してもらった!





本吉 亮氏

T&Cファイナンシャルリサーチ調査部マネージャー。日本株の調査・分析を担当する。データを重視した銘柄選びに定評がある


大神田貴文氏

株式・経済ジャーナリスト。専門は金融と経済政策。株式や為替、国債など各市場に明るいだけでなく、個別企業の裏事情も握っている


岡村友哉氏

フィスコなどを経てカブ知恵アナリスト。中小型株や新興株の分析がピチイチ。著書に『その「毎月分配型投信」を買ってはいけない』(小社刊)がある

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この記事はYenSPA'12年春号に掲載されたものです。