「国内の家電・パソコンメーカーはさっぱり収益が上がらないなか、半導体大手の米インテルは着実に業績を伸ばしています」と話すのは、株式ジャーナリストの植草まさし氏。

「多少値段が高くても、他社製品で代替できないからです。得意商品で他社の追随を許さない部品メーカーのほうが、完成品メーカーよりも経営的に強く、株価もいい動きを見せるケースが少なくありません」。

わかりやすいのが自動車だ。各社ともに円高で輸出採算が落ちて苦しんでいるが、ガソリンと電池を併用するハイブリッド(HV)車だけは例外。トヨタのプリウスは納車待ちが必要なほどの人気が続いている。

「そこで注目は、トヨタではなく小田原エンジニアリング。HV車のモーター向け巻き線機を生産している会社で、プリウスが売れれば、同社の業績も拡大する仕組み。このところのプリウス人気で、フル稼働状態の繁忙ぶりです。コンデンサーのニチコンもコア部品の製造で存在感を示しています。製品の納入先は自動車メーカーから携帯端末メーカーまで多岐にわたり、円高にも揺るがない競争力が自慢。電気自動車の急速充電器でも世界有数の技術を持ち、小型軽量化に成功しています」

アジア事業が急成長中のユニ・チャームでも、取引先企業が潤っている。

「生理用品や紙おむつの製造機を納入している瑞光に目を向けたい。アジア諸国の生活レベルが上がるにつれて生理用品などの消費が伸び、ユニ・チャーム製品は売り上げが急増中。その増産を支えているのが瑞光なのです」

変わったところでは、わらべや日洋が面白いという。

「納期や品質には業界一厳しいといわれるセブン︲イレブン向けに、おにぎりなど米飯食品類を納入している。おにぎりは家庭でも手軽につくれるが、365日、24時間トラブルなく大量に安定供給できる食品加工業者はそれだけ少ないというわけです」






植草まさし 氏

外資系証券会社を経て、経済ジャーナリストに。経済界・株式業界のオモテからウラまで知り尽くす情報通


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この記事はYenSPA'12年春号に掲載されたものです。