FXスワップ派の復権がテーマに!?資源国通貨に注目!



[三空] 結局、ユーロ/円は米ドル/円とユーロ/米ドル次第ですね。

[田向] ユーロ/米ドルで言うと、EUもアメリカも金融緩和で通貨が市場に大量に出回っているので、1・25〜1・38くらいまでの広めのレンジ。ギリシャ問題が収束しつつあり、これ以上のユーロ安はなさそうですが、強気というほどでもない。

[三空] アメリカがQE3実施とかってなると、状況は変わってくるんでしょうけどね。

[鷹鳩] 同感ですね。ギリシャネタは基本的に終わりが近いと言いながらも、やっぱり怖い部分があって、強気にもなれない。弱い通貨同士の争いなので、明確な方向感は出なそう。ユーロが売られすぎたので、その分の戻しで若干上に行くかなというくらい。ユーロ/円でいうと130円は厳しいかなという感じ。

[三空] 半値戻し手前くらいですね。まとめると年内はユーロ/米ドルが揉み合いで、米ドル/円が上。

――日米欧がいずれも金融緩和で資金が市場に出回っている。その際、買われる通貨は?

[三空] キャリートレードの復活でオージー(豪ドル)は強いんじゃないですかね。

[田向] オージーは金利を下げているとはいえ、水準としては4%台で先進国通貨のなかでは高い。

[鷹鳩] エントリーするにしても長い目で見たスワップ運用なら、1〜2円の差は気にせず押し目で買えばいい。米ドル/円の100円は苦しいですが、豪ドル/円は100円まで上がってもいいかなって思います。

[田向] あとはスイスも強そう。日本が貿易赤字に転落した今、スイスは主要通貨のなかで数少ない経常黒字国。そこへお金が流れるのは、自然な動きですよね。

[三空] スイス政府は昨年、スイス(フラン)高抑制のためにユーロ/スイスに1・2という下限を設定しましたよね。ユーロ/スイスをずっと見ているんですが、1・2020くらいまでは下がっても、やっぱり1・2は割れない。

[田向] SNB(スイス中央銀行)は1・2を死守しようとするでしょうが、ドカンとブレイクする日が来ればおもしろいですよね。

[鷹鳩] 1・2の死守って、SNBにとってはユーロ買いのスイスフラン売り。自国通貨売りの介入だから有利なんですよね。やばくなったらスイスフラン紙幣を刷ればいいだけ。かつてジョージ・ソロスがBOE(英国中央銀行)を打ち負かしてポンド危機を誘発したときとは逆の構図。諦めなければ、SNBは負けないんですよ。

――日本を見ると「国債の格下げ→財政破綻→円安」のストーリーがしたり顔で語られます。

[鷹鳩] トンデモ経済学者が好きなお話(笑)。

[三空] 物語としてはおもしろいけど、それで円安とは考えづらい。

[鷹鳩] 世界のどの国債も格下げですからネタにはならない。為替は国と国との比較ですから、日本だけの格下げならまだしも、世界中で格下げなら相対的には変わらないですよ。



米ドル/円は稼ぎにくい!?イチ押し通貨は?



――では、今年の戦略は?

[三空] 僕はずっとスキャルピング。ただ昨年までは米ドル/円をメインでやっていたのが、今はそれで通用しなくなっている。米ドル/円で億を稼いでいた人が勝てなくなっているので、僕もユーロ/米ドルに切り替えて今が5か月目。やっと特徴が摑めてきた。でも、そう言っている間に日本株がバブってきたので、株に戻ろうかなとも思っているんですが(笑)。

――おっ! 日本株のバブル到来ですか?

[三空] この間新年会で株のトレーダーに会いましたが、みんなバブル状態。「年末には2万円」とか言っている人もいて。だいたい日経平均株価1万1000〜1万3000円くらいを見ているみたいですね。米ドル/円、ユーロ/米ドル、日本株。この3つができれば、どれかが勝ちやすい相場にあって、一生食うに困らないかなと思っています。

[田向] 僕は先ほど話した相場観が外れても動いた方向に乗って、ダメだったらさっさと降りる。それしかないですね。通貨ペアで言えば、クロス円が好きではないのでドルストレートが中心。ユーロ/米ドル、ポンド/米ドルが多い。クロス円はあまり動かないし、結局ドルストレートにつられますから。豪ドル/円をやるなら豪ドル/米ドルのほうがいいかなって。

[鷹鳩] 長期的な戦略だと、オージー、キウィ(NZドル)、加ドル、南アランドが年間を通して上昇しそうなので、そのキャリートレードで買い戦略。市場に溢れたお金が資源国通貨に向かいやすい環境が今年は続くと思うんで。でも、RBA(オーストラリア中央銀行)総裁が豪ドル売り介入を示唆する発言をしているので、それは要注意ですけどね。




鷹鳩氏

三井住友銀行、BNPパリバなどでトレーダーとして活躍した金融のプロ。シェルパ・アセットマネジメントを立ち上げヘッジファンドの運用準備中



田向宏行氏

起業家として活躍後、事業譲渡し専業トレーダーに転身。有名為替ディーラーとの親好も深い。独自の虹色理論を解説するブログ「虹色FX」も人気



三空氏

’03年に数十万円で日本株を開始。資産を2億5000万円まで増やすが市場低迷によりFXへ転向。スキャルピングを得意とする日本屈指のトレーダー