不動産から風俗経営まである多様な不良ファンド




【株&FX系ファンド】



比較的少額からでも投資できる不良ファンドが、この株やFX投資関連だ。とはいえ、不良自身がパソコンに向かってトレードするわけではない。

「女を使ってハメたり、アヤをつけて会社に居られなくなったりしたプロの証券マンを3人ほど確保。そこに、みんなで出資して運用してもらうというファンド。だから、最初に証券マンのチームをつくるための工作をする人たちが〝幹ファンド〟を設立。この人たちがどれだけ準備金を用意するかは不明だが、ある〝幹ファンド〟の人は月額固定で5000万円を準備していました。ハンパない。さらに、そこのチームに投資する僕らのようなのが〝枝ファンド〟というわけ。枝は配当の一部を利用料として〝幹ファンド〟に吸い上げられる仕組み。枝は幹との人脈が必要なわけで、僕ら枝が胴元になって、枝の枝を集めて配当の1〜10%ほどをカスることもある。プロが運用するから、比較的安心できるのが魅力ですね」(S)

ちなみに、回収周期は「立場の強さ」によって15〜45日とまちまちで、完全に信用商売のため元本保証はない。一本目の枝ファンド出資者であるSは500万円を出資して5年で1500万円ほどになった。枝の枝には100万円単位の出資者も多い。

「本当に安定しているんで、ガッツリ稼ごうというより動かせない金(犯罪収益金)を預ける利回りのいい銀行みたいな感覚。ちなみに、自分が投資している先の証券マンチームの一人は、たまに某経済誌にコラムを書いたりしてますよ(笑)」(S)



【情報商材系ファンド】



ネット上に存在する勝ち馬情報サイトやFX投資の情報商材販売。詐欺まがいのものが多く存在するが、これらのバックに不良ファンドが存在している可能性は高い。

「比較的リスクの低い投資先ですからね。登録会員が弁護士などを立てて返金請求をしてきた場合には返金対応しますから、やっている内容は振り込め詐欺とあまり変わらないけど、振り込め詐欺と違って長期運営が可能。リスクが低いぶん、ヤクザをはじめとして裏業種の人間全般でファンドを立てることが多いんです。とはいえ、例えば、勝ち馬情報サイトでは任意で登録した顧客に直接電話で必勝情報を教えるなどとして、一人から何百万円も引けることもあるいい商売。ファンド出資者も1チームにつき、5人がMAXといったところですね」(S)

とはいえ、同ビジネスにはサイト構築や担当弁護士などに加え、ヤクザへの上納金(ケツ持ち)なども発生。Sの知るチームでは500万円を出資して毎月の回収額が200万円ほど。詐欺スキルの低いチームではもっと下がるため、似たタイプの詐欺系ファンドと比較すると、逮捕&訴訟リスクがあるわりには年利480%とかなり低いと言えるだろう。

「詐欺系の利回りは運用期間と出資者の逮捕リスクに反比例している」

情報商材で出資元まで逮捕されることはない。そのための低利回りなのだが、長期で運用されれば十分な額になる。



【繁華街関連ファンド】



風俗やキャバクラなどの開業資金は500万円から数千万円程度。そのため、ここでも不良ファンドが募集されることが多い。

「ファンドの話は開業コンサルから回ってくることが多く、比較的安定商売なので、ファンド出資者への配当は、元本保証と純利からの出資比率分配が基本。ほかのビジネスに比べ、収支を帳簿に付けられるから、その点では安心して出資金を預けられる」(U)

基本的には元本保証されているが、途中で摘発などされると、逃げてしまう事業者も多い。そうなれば、泣き寝入りするというケースも近年増えているという。



S氏(25歳)

初期のオレオレ詐欺に十代から携わり、現在は詐欺組織の幹部を務め、不良ファンドへも投資


U氏(34歳)

社債詐欺幹部などを経て、現在は闇金とキャバクラのオーナー。裏も含め総資産9000万円