高コストのアクティブ投信をあえて選ぶ理由



ここ数年、ネット証券を中心に低コストのインデックスファンドが充実、さらにアメリカに上場するインデックスETFの取扱銘柄も拡充され、低コストで新興国投資ができる環境が整ってきた。そんななか、なぜあえて高コストのアクティブファンドを選ぶのか?

「確かにインデックス投資のコストの低さは魅力です。しかし、インデックス投資の前提である『効率的市場仮説(独自の調査や情報収集を行っても、それらはすべて現在の株価に織り込まれていて、恒常的に平均より高いリターンを得ることは不可能という説)』は、新興国には当てはまらないと思うんです。少なくとも新興国の株式市場は先進国ほど効率的だとは思えず、株価の変動幅も大きいので、現地に詳しいファンドマネジャーがインデックスを上回る成績を出せる可能性が十分にある。だから新興国に投資するなら、インデックスではなくアクティブで投資すべきだと思っています」(深野氏)

年1~3%程度のコスト(運用管理費用)なら、新興国の株式市場の大きな変動幅で吸収でき、むしろインデックスを上回る成績を期待できると深野氏。一方の犬山氏は、

「できれば、新興国の個別株で自分が上がると思う銘柄を買いたいのですが、投資ができない市場や投資はできてもコストが高くなる場合に、その銘柄が組み入れられている新興国のアクティブファンドに投資しています。世界的に有名な企業はADRで買えても、例えばブラジルやロシアの内需関連株はなかなか買いにくいので、ファンドを通じて投資する。でも、欲しくない株にはできるだけ投資したくないから、インデックスで市場全体に投資をするのではなく、アクティブの組み入れ銘柄を見て投資するんです」(犬山氏)





深野泰彦 氏

ファイナンシャルリサーチ代表。ファイナンシャルプランナーとして新聞やマネー誌、講演などで幅広く活躍。豊富な情報量と市場分析で個人投資家の高い信頼を得ている。自らも新興国やFXなど、アグレッシブな投資を実践中。

犬山香子 氏

ファイナンシャルプランナーの資格を持つマネーライター。マネー誌や経済誌、書籍などで原稿を執筆。いち早く中国株の可能性に気づき、’01年から中国株投資を開始。数千万円の利益を上げて、現金でマンションを購入した経験も。