豪ドル/カナダドルを順バリ・逆バリFXだけで分散投資する方法とは?


「そもそも相場を予想しようなんて考えないほうがイイんですよ」

半ば投げやりに(?)こう話すのは専業トレーダーのぷーやん氏。株・日経225先物・商品先物・債券・通貨オプション・金利オプション……とにかく、あらゆる金融商品に投資した経験を持つ“相場ヲタク”である。

これまでに投資で築き上げた資産は実に7000万円。そのうち、3000万円をFXで稼ぎ出したというスゴ腕トレーダーだ。

「別に投げやりなんかじゃありませんよ(笑)。あらゆる金融商品に手を出してみて、気付いたのが『相場は予測できない』って、ことなんです」

一体、予測せずに、どうやってトレードするのか?

「機械的にトレードする。要はシステムトレード。こうやって話している間も、複数のシステムが勝手にトレードしてくれて、5%程度の月利を上げているんです」
この超円高相場真っただ中でも、放ったらかしで5%の月利!? して、そのロジックとは?






豪ドル/カナダドルの「うねり」を取るナンピンシステム



「正直、一言で説明するのは難しいんです。というのも、複数のロジックのシステムを動かしているから。代表的なものだけを挙げるとすれば、一つは『うねり取り』ですね。今まで、あらゆる投資本を読んできましたけど、林輝太郎さんの『うねり取り入門』に優る本はありませんでした。林さんは大正生まれの古い大相場師ですが、その理論はシンプルにして合理的です」

ウネリトリ? 画期的なトレード理論の割には聞いたことがないのですが……。

「ナンピンって言ったほうがわかりやすいでしょう。元来、相場は周期的に上げ下げを繰り返して、“うねって”います。究極のトレードは、うねりの頂点で売り、底で買うことですけど、そんなトレードができるのは予言者だけ。ただ、“究極に近づく”方法はある。それが、ナンピンです。うねりに逆らうように、上昇しているときは枚数を増やしながら“売り上がり”、下降しているときは“買い下がる”。これだけで平均の建値をコントロールして、究極に近づけることができるんです」

ナンピンっスか……。おっしゃるとおりですが、それは「禁断の~」と揶揄されるほど、ハイリスクの投資手法なのでは……? 値動きが一方向に偏れば、莫大な含み損を抱える可能性もあるはず。

「ナンピンって言うから、聞こえが悪いだけ。要は、“ポジションの分割・分散”なんです。外国株や債券、投信でポートフォリオを組む“分散投資”と一緒。レートの異なる通貨ペアで分散投資すると思えばいい。最近では、1000通貨からトレードできるFX会社も増えています。取引枚数さえしっかりコントロールできれば、下手な“分散投資”よりはずっと、リスクを抑えることができますよ」

なるほど。確かに、「80円のドル/円」「79円のドル/円」と買っていくのも、一種の分散投資か。そう考えれば、ナンピンのイメージも変わってくる。ただし、ぷーやん氏の分散先は一つの通貨ペアにとどまらない。

「実際には、私は10種類の通貨ペアで運用しています。これも分散投資が目的です。ドル/円はレンジになりやすかったり、ポンド/円はボラが大きかったり、通貨ペアにはそれぞれ“クセ”があります。そのクセに合わせて、うねり取りの値幅や枚数も調整しているんです。変わったものでいうと、“オジカナ”なんて通貨ペアも組み入れてますよ。豪ドル/カナダドルのこと(笑)」

オ、オジカナ!? そんなマニアックな通貨ペアを売買している人、聞いたことないっス!

「豪ドル、カナダドル、どちらも資源国通貨でしょ? だから、原油相場と同様、ボラがデカイんです。加えて、レンジを形成しやすい。資源国通貨同士、綱引きをしている感じ。うねり取りにはうってつけの通貨ペアなんです」

チャートを見てみると、確かに大きな値幅でレンジを形成している。メジャー通貨ペアに目が行きがちだが、ポートフォリオの一つなら、マイナー通貨を組み込んでみるのもアリかも!?

「私の場合、最初の“試し玉”は3000通貨程度。ナンピンする値幅は40~50pipsに設定しています。枚数の張り方、『1→1→1→2→3→5→7→10……』。これはバックテストを繰り返して、導き出した最も利が乗りやすい張り方です。最終的に利確するのは、平均の建値に対して20~30pipsの利が乗ったとき。手じまったら、自動的に成り行き注文が入り、ナンピンし……を延々繰り返す仕組みです。意外と、単純なシステムでしょ?」

確かにシストレにしては、シンプル。正直、自分でも作れてしまいそう……。



10通貨ペアで逆バリ・順バリトレード



「複雑にするほど、穴が見えにくくなってしまうもの。完璧なシステムを組むよりは、シンプルなシステムを組み合わせて動かせばいいんです。要は、“投資スタイルを分散する”ってこと。実際には逆バリのうねり取りのシステムと並行して、順バリのシステムも動かしているんです。うねり取りだけだと、含み損が膨らみやすくなりますが、順バリのシステムを組み合わせることでドローダウン(一時的な資産の目減り率)を抑えることができる」

この順バリシステムのロジックも超シンプル。前日の日足が陽線なら前日安値をブレイクしたところで売り、陰線なら高値ブレイクで買い。損が出ても利益が乗っていても、必ずNYの終値で決済する。たったこれだけでも、うねり取りのシステムと組み合わせれば、収益曲線がなだらかな上昇カーブを描く“使えるシストレ”になるんだとか。

10種類の通貨ペアを同時に、トレードするのはシンドイとしても、1つの通貨ペアで逆バリのうねり取りと順バリのブレイクアウトを狙うのは裁量トレードにも応用可能。ひとまず、“オジカナ”でオリジナル分散FXを試してみる価値はアリ!




ぷーやんさん


【技】分割・分散FX


システムを九kんで7000万円を稼ぎ出した専業トレーダー。FX、225先物、商品先物、225先物オプション、通貨先物オプション、米国債オプションなど多岐にわたる金融商品を取引する。FX歴も長く'96年から
http://ameblo.jp/puyan3303/