板では多勢に便乗!大局では逆張りも



お手本のようなロング・ショート戦略で利益を上げるTyun氏。もっぱら彼が情報源としているのは、ニュース速報を配信するサイトや株式関連ポータルサイトなどではないという。

「ますぷろさんをはじめ、著名なトレーダーがツイッターでつぶやくのをフォローして、どんな銘柄が盛り上がっているのかをチェックしていますね。だから、エンスパ読者のみなさんはボクをフォローするよりも、ボクがフォローしている人たちをフォローするのが正解かもしれませんね(笑)」

言い換えれば、Tyun氏は自らが真っ先に手を出すのではなく、すでに誰かが注目し始めている銘柄に追随しているわけだ。ただし、単に他人の見解を鵜呑みにするのではなく、板情報を頼りに流れの変化を冷静に見極めている。

「板情報の変化を見ていると、売り手と買い手の攻防が浮き彫りになってきます。2つの大きな軍勢同士が激しくぶつかり合っているうちに、必ずどちらかが優勢になり、もう片方が劣勢になってくるものです。板情報を眺めながら、売り手と買い手で勝ちそうな側の味方について、一気に流れに乗っていくのがボクの作戦です」

まさに“多勢に無勢”で、買いが優勢になれば相場が上がり、売りが圧倒すれば相場は下がる。Tyun氏はその情勢の変化を板情報で巧みに読み取っているのだ。さらに彼は、その一方で「大衆の逆に張れ¡」という格言も重要な意味を持つと指摘する。

「個別の株の値動きでいえば、大きな動きに乗っかることが肝要です。ただし、相場全体の流れといった大局においては話が変わります。相場のことをわかる人を100人集め、80人くらいの意見が一致したら、その逆方向に張るとかなりの確率で勝てます。特に見解があまりにも一致している場合は、その見通しが外れる可能性が極めて高いと言えます」


出遅れてしまったら諦めることも重要



「売りと買いの軍勢の攻防は、現実に市場で飛び交っている注文の動きです。これに対し、大多数の共通認識(コンセンサス)はあくまで思惑。多くの人の脳裏に浮かんだことでしかなく、彼らが本当にその考えに基づいた行動を起こすとは限らない。昔から『上昇相場は総悲観のなかで生まれる』と言われるように、コンセンサスは疑ってみるべきだと思います」

結局、Tyun氏が常に心掛けているのは、相場の流れの変化を少しでも早く読み取り、早め早めのエントリーを行うことだ。 

「順張りのデイトレでは、勢いづいて上に抜けていく銘柄をいち早く仕込み、遅れて買いに入った投資家に売りつけることで利益が得られます。そして、売りはその真逆。だからこそ、早めのエントリーが肝心となってくるわけです」

もしも出遅れてしまった場合は、きっぱりと諦めることも大事だとTyun氏はアドバイスする。

「出遅れたら見送るという決断が意外と重要で、それができないがためにあと一歩で負けている投資家が少なくないかもしれません」

強弱が明確な銘柄を見つけ、可能な限り早くエントリーする――。改めて考えてみれば、Tyun氏の手法は短期売買の王道なのだ。



Tyun氏
デイトレ界の新星は自称「臆病者」


これまでの日々の出来事からトレードの収支までを掲載しているブログもトレーダーたちの間で好評。最近ではツイッター(@hiro_tyun)でも積極的に情報発信を行なっている