国内先物、海外先物、CFD、ETFなど投資方法はさまざま



ここからは、原油にはどのような投資方法があるのかじっくり見ていこう――。

原油の場合、金地金のように現物を購入するわけにはいかない。主な取引方法は、①国内先物取引②海外先物取引、③CFD、④ETF……の4つだ。

金もこれらの方法で取引できるが、原油の場合は、銘柄や取引単位などが異なるだけで、取引の基本的な仕組みに大きな違いはない。

国内先物で売買できる銘柄は東京工業品取引所に上場する「原油」「ガソリン」「灯油」「軽油」など。

「海外の原油取引の場合、価格はドル、取引単位はバレルが一般的ですが、国内先物取引は、円建て、キロリットル単位なので、日本の投資家にはなじみやすいかもしれません」

そう語るのは、オンライン商品先物取引会社、ドットコモディティの吉田哲氏だ。

ただし、テレビやインターネットで毎日報じられる原油価格はWTIが一般的なので、円建て、キロリットル単位だとピンとこない人もいるだろう。

ちなみに、東工取の「原油」は中東のドバイ、オマーンの原油価格に基づいて取引するので、WTIとは値動きがやや異なる。

WTIや北海ブレント原油など、海外市場に上場する原油先物を直接取引したいのなら、海外先物取引に挑戦してみる手もある。

かつては自分で海外の商品先物取引会社を探し、英語で口座開設やトレードをしなければならなかったが、前述のドットコモディティは日本で初めて日本語の海外商品先物取引サービスを開始した。

海外商品先物には「WTI原油」や「ブレント原油」のほか、より少額の証拠金で取引できる「ミニWTI原油」などの銘柄もある。



証拠金の安さならCFDでの取引のほうがオススメ!



国内先物も海外先物も、実際の取引金額よりも小さな証拠金を入れて、それを担保に売買する仕組みだ。

「国内先物の『原油』で証拠金の15倍、海外先物では『WTI原油先物』で約10倍、『北海ブレンド』で約17倍のレバレッジが効いた取引になります(8月24日時点)」(吉田氏)

ただし、取引の損失が膨らむと証拠金不足が発生し、不足金を入金するか建玉を決済しなければならない。これはFXの「強制ロスカット」のようなものだ。

CFDでも、「WTI」や「北海ブレント」など、海外上場の原油銘柄を取引することが可能。しかも、銘柄の種類は海外先物取引に比べて多く、より高いレバレッジを効かせることができる(詳しくは後述)。

そう考えると、海外先物取引を選択する意味はないようにも思えてくるが、「海外先物は、ニューヨーク・マーカンタイル取引所やICEフューチャーズ・ヨーロッパなどの海外市場で直接取引する『取引所取引』なので、CFDのような相対取引(業者と投資家の間で行う取引)と比べると、価格が公正で透明性が高いというメリットがあると言えるでしょう」(吉田氏)

ちなみに、ニューヨーク・マーカンタイル取引所には「WTI原油」が、ICEフューチャーズ・ヨーロッパには「WTI原油」と「ブレント原油」が上場している。

なるべくなら、できるだけ少額から投資を始めたいと思うのが人情というもの。

ドットコモディティの場合、証拠金は「WTI原油」で約3万7000円、国内先物の「原油」で約16万5000円、海外先物の「WTI原油」で約66万円となっており、安さの面で見るとやはりCFDが断トツ! と言っていいだろう(証拠金の金額は8月24日時点)。

CFDは商品先物取引会社のほか、FX会社、証券会社などでも取り扱っており、原油ETFは証券会社を通じて売買する。

先物は原油取引の“指標”として参考にされることは多い。ただ、個人投資家にとっては、先物よりも小額で手軽なETFやCFDのほうがよりなじみやすいかもしれない。



吉田哲氏

ドットコモディティ株式会社コモディティ・アナリストとして、メディアへの出演・コメントの提供を通じて幅広くコモディティ情報の発信を行う。コモディティ専門のオンラインセミナーを毎週2回配信中