ズバリ、どの金融商品を買えばいいのか?




インデックスか、アクティブか?



積み立て投資では〈投資信託〉を買うのが基本。小口で投資ができる、手軽に分散投資できる、新興国株など個人では投資しにくい商品に投資できる――これらのメリットを考えれば、ほかに選択肢はないと言っても過言ではない。

では、数ある投資信託の中から何を買えばいいのか。投資信託はインデックスファンドとアクティブファンドの二種類に大別される。インデックスファンドとは市場全体の成長に投資するものであり、日経平均やNYダウなどの指標と連動。日経平均が10%上がれば、自分の資産も10%値上がりするイメージだ。一方、アクティブファンドは、ファンドマネジャーが独自の判断で運用し、平均以上の高リターンを目指している。

インデックスとアクティブのどちらを選ぶか――高リターンを目指すならアクティブ、と考えがちだが、インデックスファンドより好成績を収めているアクティブファンドは、実際にはごく少ない。

加えて、インデックスファンドはコスト面でもアクティブファンドより有利。アクティブファンドは、個別銘柄の調査などに手間がかかる分、信託報酬が高くなりがち。販売手数料にしても、インデックスにはノーロードの商品が多くある(アクティブでは珍しい)。

市場の平均に連動するというインデックスファンドの性格上、どの商品を選んでもリターンに差が出にくいのも、あれこれ吟味するのが面倒な人にとってはメリットと言えるだろう。ノーロードであることと、信託報酬の安さから、三菱UFJ投信の「eMAXIS」シリーズ、住信アセットマネジメントの「STAM」シリーズが定番となっている。先進国株、新興国株、先進国債、新興国債のインデックスファンドをすべて同じシリーズで揃えられるのも便利だ。

以上の理由により、ひとまずの結論は「迷ったらインデックスファンドを買え」となる。



今後注目すべきは「直販投信」



「とはいえ、10年間で年率9~10%も上げているアクティブファンドもあるわけで、そういうファンドをきちんと選べば、高い信託報酬を払っても余りあるリターンが期待できる」と話すのは、前出の朝倉氏。実は、よいアクティブファンドを探すのはそれほど難しくないという。絶対に外せない条件を指定して、絞り込むだけだ。各条件については下記に詳しく解説したが、実際に絞り込んでみると、条件を満たすアクティブファンドが驚くほど少ないことがわかるだろう。あれこれ迷う余地がないので、むしろ初心者でも買いやすい。

「残念ながら、日本にはアメリカほど優れたファンドマネジャーがいないんです。インデックスに勝つかどうかという発想でやっているので……。その点、鎌倉投信、コモンズ投信など〈直販投信〉と言われるファンドは、自分なりの哲学で運用をしているので好感が持てます。さわかみファンド以外は資産残高が大きくないので、かえってパフォーマンスがいいんですよ。1000億円規模になるとメジャーな銘柄を入れざるを得ないのでどうしてもインデックスに似てきてしまうんです」(朝倉氏)に





朝倉智也氏

モーニングスター代表取締役COO。著書に『投資信託選びでいちばん知りたいこと』、『投資信託選びでもっと知りたいこと』(ともに武田ランダムハウスジャパン)がある