上がる可能性と下がる可能性を天秤にかける



テスタ氏は、デイトレードとスイングの両方を使いこなしている。

そこで得意なトレード手法を聞いたところ、「手法はいくつもあるし、それぞれ細かすぎでまとめられない」という答えが返ってきた。そこで今回は、デイトレで実際に勝ったトレード例を3つ解説してもらった。

1つ目は、8月8日のラウンドワン(4680)のトレード。

「前日は終始強く高値で引けていたため、その強さが朝一の段階では残っているだろうと思っていました。そして寄り付き後、589円を2回試したものの下がらずに反発したため、上がる可能性が高いと判断。596円の直近高値を超える直前に、594円と596円で1万株ずつ買いました。もし596円をブレイクせずに下がってしまっても、抵抗線となっている589円を下回る可能性は低いという判断もありました。その後予測通り上に大きくブレイク。603円と605円で1万株ずつ買い増しました」

1万株ずつ2回に分けて買ったのは、板が薄かったから。もし一度に2万株の買い注文を入れると、それが値動きに影響を与えてしまうのを避けたかったからだ。

「買って数分後、605円で1回上ヒゲをつけたので、603〜605円の間で4回に分けて売りました。そこが天井である可能性と、さらに値上がりする可能性を天秤にかけ、これ以上上がる可能性は低いと考えたのです」

結果的には611円まで上がったが、テスタさんのルールでは604円付近で売るのが正解だった。

「期待値がプラスになるトレードができたので、『もう少し引っ張ればもっと儲かったのに』という反省や後悔はまったくありません」

結局、わずか数分のトレードで約24万円の利益を上げた。


多くの情報をもとに一瞬で判断を下す



2つ目の例は、8月10日のGSユアサ(6674)のトレードだ。

「GSユアサは前日の決算発表の結果が悪く、前日比26円安で寄り付き。これはまだ下がるだろうと判断し、471円で2万株売りました。ところが上がってしまったので、始値を超えたところで損切り。その後2回483円を試すものの、上に抜けることができなかったためにそこが天井だと判断し、475円で空売り。1回反発し478円を付けた後に力尽きた感じだったので471円で売り増しました。平均473円、3万5000株の売りポジションです」

買い戻しは、昼休み直前に平均459円で決済した。最終的には、最初の損切りのマイナスを加えても35万円のプラスとなった。

「1回損切りした後、その値段より下(買いの場合は上)で入るのは心理的になかなか難しい。それができたので、自分ではいいトレードだったと思います」

3つ目のトレード例は8月11日のコナミ(9766)だ。

「コナミは前々日に決算が出て、前日がめちゃくちゃ強くて上に抜けました。この日も高く寄り付いたために、上昇余地がまだまだあると考え、買いで入ることにしました。いったん下がったタイミングに合わせて、2432円、2434円でそれぞれ2000株ずつ買い。前日高値の2447円を抜けたら大きく上がるだろうと考えていたところ、予想通り株価は順調に上昇。2500円の壁を抜けられず一時的に下がったところで、ひとまず2485円で1000株分を利益確定しました。その後、再び値上がりを始めたため、指値で入れていた2514円、2534円、2543円でそれぞれ1000株ずつ買い戻し。トータルで32万円の利益です」

このようにトレードを細かく解説してもらったが、実際はさらに板の動きまでチェックしている。これだけの情報量を一瞬のうちに考え、判断していると思うと、スゴイという感想しか出てこない。

「実際は半分無意識のうちに考えています。それができるようになるためには、何よりトレード経験が必要。長年チャートを見続け、トレードし、反省点を考え抜くことで自分の引き出しを増やすことができ、一瞬のうちに判断できるようになります」

これほどまでに緻密なトレードをするテスタ氏だが、「いつ勝てなくなっても不思議ではない」と常に考えているという。

「投資というのはそういうものだと思っています。でも株で勝てなくなったら他の道を探してまた一から勉強すればいいだけ。最悪パチさえあれば生活できますし」

さすが、1億円稼いだ男は言うことが違う。



テスタ氏

8月に資産1億円を突破。絶好調の億トレーダー


テスタ氏のブログ。投資歴6年の専業投資家。「負ける理由を削っていけばおのずと勝てる」という考えから、毎晩100件以上投資家のブログを読んで勉強しているとか