まずは5・5年周期で底を打つドル/円の波に乗れ!



東日本大震災後、76円台の史上最高値をつけたドル/円相場。協調介入後、いったんは85円台半ばまで値を戻したが、その後、ジリジリ値を上げ80円〜82円をうろうろしている。こうした為替を今後どう読むべきか――。

「まず、ドル/円は約5・5年周期で底をつけていることは知っていますか?」とは、FXニュースレター代表の斎藤登美夫氏。ということは、その周期で考えれば、あの史上最高値は底だったのか?

「それはまだわかりません。5・5年周期で考えれば、今年が底をつける年に当たるのですが、歴史的に見ても、相場が大きく下げた後にに本格的なリバウンドの動きを見せるには、まだ条件が足りないのです」(同)

その条件とは何なのか?

「それは歴史的な通貨の暴落は、その通貨のマザーマーケットの時間につけているということ。ドル/円でいえば東京時間です。ご存じのとおり、先日のドル/円が史上最高値をつけたのは早朝。いわゆる豪州時間です。もちろん例外はあるので、この条件が必ず当てはまるとは言えませんが。加えてもう一つ、私の経験上、相場が底を打って本格的な上昇局面に入るには、一度の暴落だけでは不十分。マーケットは必ず、この間の底が本当に底だったのか確認しにいきます。だから二番底、三番底があってもおかしくないと見るべき」

では、これから為替で儲けるためにはどうすればいいのか?

「ドル/円でいえば、これからも短期で円高局面はありつつも、長期で見れば私は円安だと見ています。先ほど申し上げたように年内に二番底、三番底の懸念はあるので注意は必要ですが、5・5年周期で考えるなら今年は絶好の買い場でしょう。数年先には120円台もあると見ています」

ところで、8月からはFXのレバレッジ上限が25倍に。FX業界には逆風が吹く――。

「ハイレバ目当てに個人投資家がたくさんFXに参入した結果、相場の反応が素人っぽくなった。ファンダメンタルズでは到底、理解できない動きをすることが多いんです。AI(人工知能)の発達で発注やロスカットが一定のルールで動くコンピュータ任せになり、相場が極端に動くようになったせいもある。規制が入ることで大きく儲けるチャンスは減るが、リスクコントロールできない人にとっては、大きくやられなくてすむので、マイナスばかりというわけでもない」


攻めるなら資源。守るならドル/円



では、これから投資をするうえで何がオススメなのか?

「攻めの姿勢ならハイレバのFXにこだわらず、資源へ投資するほうがいい。商品先物でもいいんですが、金、銀、原油などの資源を投資信託やETFで買うのが手軽でしょう。金は1オンス2000ドルまでいくと見ている専門家もいます。どうしてもFXがしたいなら、豪ドルやカナダドルなどの資源国の通貨を買ってもいい。ただし、資源系は過熱感がありバブルの様相。逃げ足が速い資金がたくさん入っているので、そのぶん暴落リスクがあることは、忘れてはいけません。逆に守りの姿勢なら、約5・5年周期で底を打つドル/円を、今年中にローレバでロングにする(円を売ってドルを買う)。また5年後に底を打つと考えるなら、ここから5年以内にどこかで天井をつけるはず。底は約5・5年周期ですが天井はその都度バラバラ。とりあえず2年程度を目安に、利益が出たら利益確定するのがいいでしょう。とにかくこれからは資産を増やす前に、まずは減らさない術を手に入れることが大事です」

外貨預金で同じことをすると、為替手数料がバカにならない。その点、FXなら手数料は無料。レバ1倍でも手数料分だけ外貨預金よりもお得だ。ハイレバだけがFXではない。トレードに自信がない人には、こんなFXの取り組み方もありだろう。


斎藤登美夫

国際金融ジャーナリスト。約13年間の為替専門誌記者生活を経て独立。FXニュースレター社を設立し、代表を務める