iPhoneやドコモから6月に発売されたグーグル携帯など、いわゆる「スマートフォン」が話題を集めている。確かにケータイでできることは格段に増えたものの、通信速度では固定回線に劣る点に関して、不満が燻っていた。

しかし、来年の秋から冬にかけて次世代高速携帯電話「LET規格」の商用サービスが開始されるようになると、状況が大きく変わりそうだ。現行の「第3世代(3G)」と区別して、「第3・9世代(3・9G)」とも呼ばれるもので、前出のカブドットコム証券・河合達憲氏は、次のように説明する。

「下りの通信速度が最大100Mbpsで、固定回線の光ファイバー並みの速度になります。高速化によって動画共有などのコンテンツ利用がモバイルでも拡大し、パケット使用量が大幅に伸びそうです。つまり、各ケータイキャリアの収益拡大に直結するということです」

だからこそ、ドコモ、KDDI、ソフトバンク、イーアクセスのキャリア4社はそのための設備投資に1兆円超ともいわれる巨費を注ぎ込んでいる。

「新しい世代は周波数帯が異なるため、基地局の基幹設備からアンテナまですべてを設置し直さないといけないのです」

もっとも、こうしてせっせと蒔いた種をキャリアが収穫できるのは、当然ながら次世代サービスがスタートした次の年、つまり'11年以降となる。その点、基地局基幹設備の開発や基地局インフラ整備を手がける企業は1兆円超の受注が今の業績に寄与するわけだ。ただし、河合氏はこう語る。

「基幹設備は日立、NEC、富士通の寡占状態で、投資対象としては面白みに欠けます。それよりも、基地局インフラ関連のほうが妙味はありそう。また、キャリアの中では子会社のイーモバイルを通じていち早く来年9月にサービスを開始するイーアクセスが面白い存在かもしれません」

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