購入時期は流動性の低さが解消され次第で検討



インデックス投資ブログ『インデックス投資日記@川崎』の管理人・KenzさんがETFに代表されるインデックス・ファンドと出会ったのは、3年前。勤める会社が401k(確定拠出年金)を導入したのが契機だった。

「それまでは企業年金のすべてを会社が運用してましたが、そのうちの2割を社員個人がするようになった。そこで、情報を集めるうちにインデックスファンド・ETFを知りました」

現在Kenzさんが保有するETFは、日本株式が中心。

「震災直後はかなり安く指値をしてましたが、あれだけの暴落だったので余裕で刺さりました。ETFは放ったらかしで、面白くないと言われますが、私はわりとアクティブに投資してるので、指値ができるメリットを享受しています」

海外上場ETFは国内のネット証券で買うと販売手数料が25ドル強もかかり、大量に購入しないと手数料負けしてしまうため、カブドットコム証券で販売手数料ゼロで購入可能なフリーETF(東証1348・1550など)に注目している。

また、そのほかの海外ETF銘柄に関しては「出来高が少ないからインデックスとの乖離が大きく、その分高値になっているものもありますが、それがなければすぐにでも買いたい」という。

流動性の低ささえ解消すれば、信託報酬も安いためインデックスから海外ETFに乗り換えない理由はないと、Kenzさんは話す。

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Kenz氏
サラリーマン投資家。約3年前から日本、先進国、新興国株&債券、REIT、FXなどの分散投資を行う


運営ブログ「インデックス投資日記@川崎」(http://longinv.blog103.fc2.com/)。インデックス投資運用記録を詳細に綴っている。




カン先生の誌上診断「新興国を整理して債券を」



「すべて堅実なETFなのに、円換算で20%も負けてるんです!」

田代恭子さん(仮名・36歳)は、リーマンショック前の株高・円安期に海外ETFをドカンと買ってしまい、以来、少しずつ買い増しを続けている。そのポートフォリオを前出のカン・チュンド氏に診断してもらった。

「まず、銘柄が多すぎるので、集約するべきです。保有している新興国株のETF(VWO)は21か国の株式に投資する銘柄ですが、この中には中国、インドも含まれます。にもかかわらず、田代さんは中国とインドのETFを持っている……。一部を売却してVWOを買い増ししたほうがいい」

田代さんの保有する中国ETF、インドETFは唯一好パフォーマンスを挙げているのだが、なぜ?

「新興国に投資する時は、『広く、薄く』分散するのが基本です。成長著しい新興国ですが、政治や宗教などのカントリー・リスクが非常に大きい。VWOなら、こうしたリスクも分散されています」

同様の理由で、原油ETFと農産物ETFはすべて売却し、金、貴金属、穀物、エネルギー資源など19種類のコモディティを含む指数と連動する「リクソー コモディティーズCRB」(02809)に買い換えたほうがいいと、カン氏は指摘し、こう続けた。

「気になるのは、ポートフォリオ全体のボラティリティが大きいことです。債権はあまり魅力的とは言えない資産ですが(笑)、株のリスクヘッジになる。先進国債権のETFを組み込みリスクを抑えたほうがいい」

あまり「堅実」とはいえない投資配分だった田代さん……。

「焦ってドカンと買ったり、思いつきで手を出すんじゃなく、時期を分散して厳選銘柄を買うべきでした……。でもインデックス商品だから、景気の波によって全部プラスに転じる日が来ますよね!?」



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カン・チュンド氏

インデックス投資アドバイザー、ファイナンシャルプランナー。晋陽FPオフィス代表。'03年よりETFに注目し、普及に勤しむ。「日本のビジネスパーソンに、シンプルで継続しやすい資産運用を啓蒙すること」をモットーに、各種マネー系セミナーも精力的に開催。著書に『日本人が知らなかったETF投資』(翔泳社刊)など