個人口座では不可能なハイレバに加えて、節税効果も絶大



FXのレバ規制もいよいよ最終段階、8月から上限が25倍となった。が、実は規制の対象は個人投資家だけ。法人を設立すれば100倍、200倍の取引だって不可能ではない。ハードルが高い、面倒くさいというイメージもあるけれど、検討してみるだけの価値はある




年間所得500万円以上なら有利!?



そもそもレバレッジ規制の目的
は“投資家保護”である。そのため、レバ規制の対象は、あくまで個人。法人として取引すればレバレッジは無制限で、実際、今でもFX会社の中には法人向けに100倍、200倍のハイレバ取引を提供しているところもある。

「規制強化を目前に控え、駆け込みで法人設立の依頼が増えています」と語るのは、FX法人設立を数多くサポートしている行政書士の薄木伸作氏。

億単位の荒稼ぎをする専業トレーダーもいれば、会社勤めを続けながらFX法人の設立を考えるサラリーマンの相談も多いという。

「昨年、レバが50倍までに規制されたときはそれほどでもなかったのですが、今回は『さすがに25倍では稼げない』という声が大きいですね。法人にするとレバだけでなく、いろいろメリットがあるんですよ」(薄木氏)


ハイレバ投資以外に会社設立して、何かいいことってあるの?


平成18年の会社法改正で、資本金1円からでも会社設立ができるようになったことも、FX法人化が増えている理由。面倒な会社設立の書類の作成や税務申告の手続きも、行政書士や税理士などのプロに任せれば問題ない。FXでの法人化、意外と敷居は高くないかも。

「法人化するメリットとして、大きいのは節税効果ですね。単純に税額だけを比べても、個人事業主としてFXで稼いだ所得を青色申告した場合と、法人化して同じ額を役員報酬として申告した場合を比べると、所得が大きくなればなるほど、法人化したほうが安くなります」(薄木氏)

税額に差が出るのは、控除の違い。個人事業主が青色申告をすると青色申告控除が受けられるが、どんなに所得が増えても控除額は65万円のまま。しかし、法人化しての役員報酬は給与扱いとなるため、給与所得控除が受けられる。所得が増えれば増えるだけ、より大きな給与所得控除が受けられるのだ。

「また、ここは重要なポイントなのですが、FXだけの業務を事業所得として認めてもらうための条件はかなり厳しく、会社形態にしていない場合、ほとんどが事業所得より不利な“雑所得”での申告を余儀なくされてしまいます」

こうした税額差額や、会社のランニングコストなどを考慮すると、法人化が視野に入ってくるのは、年間所得500万円前後という数字。

「FXでの利益だけでなく、自営業の方なら本業の所得や副業と合算して考えてください。すでに、それが年間500万円前後稼いでいる人は、法人化したほうがトクだといえそうです」(薄木氏)



薄木伸作 氏

行政書士・FP技能士。1965年大阪生まれ。自身の独立経験から起業の面白さ、大変さを実感し、積極的に応援中。『会社設立&海外口座でハイレバFXトレード』(双葉社刊)を監修