「失われた10年」という言葉が流行ったように、バブルの後始末には長い時間がかかるというイメージが強い。まして100年に一度の危機ともなれば、しばらく低迷から抜け出せそうにない気がする。

ところが、「すでにバブル崩壊に伴う調整局面は終わった」と、カブドットコム証券の河合達憲氏は宣言する。

「バブルの中心的存在だったセクターの下落率に注目すれば、底値がほぼ固まっていることを実感できます。米国のITバブルでは、S&P500・IT株指数が81・3%下落して底打ちしたのです。

今回のバブルの主役は、明らかに金融株と住宅建築株で、すでに前者は78 ・8%、後者は81%下落しており、値幅調整は十分と言えるのです」

米国のバブルだけにあらず。'90年代初めの平成バブル崩壊や日本のITバブル崩壊でも、類似の傾向が見られる。実は、どちらも日経平均株価が63%強下落してから反発に転じたという。

「そもそも、バブル崩壊の出発点はリーマン・ショックではありません。米国の金融株は'07
年5月から下落に転じていますし、住宅建築株に至っては'05年7月の時点でピークをつけています」

しかも、バブル崩壊度の共通点は下落幅だけではないようだ。社会全体を巻き込んで景気の悪化を伴うため、政府が積極的な財政政策を打ち出すとともに、中央銀行が利下げを進めて経済の血の巡りをよくしようとする。こうしたパターンも同じなのだ。

「実は、その時点から知らぬ間に次のバブルの序章が始まっている。おそらく、次はエコバブルが発生するはず。また、中国が好例であるように、公共投資関連にも巨額の資金が入っています」

エコカーの普及や風力・太陽光発電へのシフトは国が推進しており、公共投資的な意味合いも強い。自然と、「国策に売りなし」という相場の格言が頭に浮かぶ。

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河合達憲氏
カブドットコム証券マーケットストラテジスト。
推奨銘柄のパフォーマンスが高い。近著に『日本のトップ企業が消える日』