2月初旬、楽天の三木谷浩史社長からメールが届いた。取材などで名刺交換した相手に送信しているという。その中身は、規制強化への反対を呼びかけるものだった。6月の改正薬事法施行で、大衆薬のネット販売が大幅に制限されるのだ。確かに迷惑な“改悪”だが、法改正にはもう1つの目玉がある。


「大衆薬は副作用リスクの高さに応じて第1類、第2類、第3類に分類され、従来はいずれも薬剤師でなければ販売できませんでした。しかし、法改正後は第2類と第3類なら『登録販売者』でも販売できます」(フィスコ・岡村友哉氏)

店員にこの資格を取らせて、コンビニや家電量販店が大衆薬を扱い始める可能性が考えられるのだ。特にタスポ効果が薄れてきたコンビニには“渡りに船”では?

「ところが、大手のコンビニではまだ1人も資格試験を受けていないとか(笑)。豊富に薬品を揃えるには、店舗が小さすぎます。むしろ、ドラッグストア業界の再編が活発化することのほうが現実的。この先、中小は大手にどんどん呑み込まれるでしょう」


なぜなら、資格を取るのは簡単ではないからだ。1年以上の実務経験が必要で、筆記試験も難しいらしい。店員の教育には相応のコストがかかり、中小にはその余裕がない。「最初から国は業界再編を狙っていた!?」と勘ぐりたくなるが、改正でメリットを受ける会社があるのも確かだ。新法施行が迫ると、株式市場でも物色される可能性が!

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岡村友哉氏
金融情報などを配信するプロ集団・フィスコの若きアナリスト。
先物やオプションなどのマーケット全体の分析を担当