欧州債務問題に加え、米国や中国の景気減速懸念の影響で、歴史的な超円高水準が続いている。最近、この「円高=外貨安」を利用し、外貨への投資で「外貨預金」に注目が集まっている。しかし、もっとお得で有利なのがFX。その違いをプロに解説してもらった。今、外貨へ投資をするなら間違いなくFXだ!




円高の今、お得で有利なFXで外貨に投資するチャンス!



円高で外貨預金がお得と考える人が増え、今年は外貨預金が絶好調。

残高は3月末に史上初の5兆円を突破。それ以降も伸び続けている。この行動、ホントに正解?

「円がここまで強くなっているのは『日本が強いから』というより、『米ドルもユーロもダメだから』。今後の国力を考えると、円が弱くなる可能性のほうが高い。円高が続いている今のうちに、外貨を持っておくのはいいと思います」

そう解説するのは、元シティバンクのチーフディーラー・西原宏一氏。でも、「円高=外貨預金」って単純すぎでは?

「新鮮でおいしい魚を安く食べようと思ったら、スーパーと築地のどっちに行きますか?」と問いかけるのは、マネースクウェア・ジャパンの西田慎氏。行けるなら、やっぱり築地がいい! スーパーは近所にあって便利だが、中間コストがかかっている分、値段が高い。外貨預金もそれと同じイメージで、銀行の取り分が手数料としてかかり、高くなりがちだ。では〝築地市場〞はどこに?

「FXです。FXでもスプレッドがありコストはゼロではありませんが、かなり低い水準です。また、
取引レートも24時間リアルタイムに動きます」(西田氏)

コストの差は歴然。外貨投資では「1通貨単位あたり」でコストが表示されるのが通例。今人気の豪ドルの外貨預金だとおおむね2円程度だが、FXは0〜5銭程度。さらに、預けるときと引き出すときそれぞれにかかるから、1000ドル買うための手数料は、外貨預金で4000円程度だが、FXならわずか40分の1程度だ。

また、日本円より高い金利を得やすいことも外貨の魅力で、FXで金利にあたるのが「スワップ金利」だ。外貨預金の金利と何が違うかというと、これもスーパーと築地市場の違いと同じ。FXのほうが、より市場の金利水準に近くなりやすい。

例えば、某ネット銀行の外貨預金の金利を見ると、豪ドルの1か月満期のもので3.08%(10月7日時点)。一方、マネースクウェア・ジャパンのスワップは1万豪ドルあたり一日90円、単純計算して年利に直すと約4.5%。比較的金利が高いネットバンクですら3%台、某メガバンクでは2.7%だから、明らかな差がある。

  



リスクを管理しながら資金効率を高められる



「レバレッジも特徴ですね。あまりリスクを取りたくない人はレバレッジをかけずに1倍でやれば、値動きに対するリスクは外貨預金と同じになります」(西田氏)

例えば1豪ドル=80円のとき、80万円あれば1万豪ドルを買うことができる。同じ80万円の元手でも、レバレッジを2倍にすれば2万豪ドルを買うことができ、スワップ金利も2倍(年利換算9%)もらえる。さらに、レバレッジを3倍にすれば3万豪ドル買うことができ、スワップ金利も3倍で、年利換算13.5%だ。レバレッジを活用すれば、資金効率を高めることが可能だ。

ただし、当然リスクもある。

「レバレッジ1倍で投資したとき、80万円がゼロになるには、1豪ドル=80円が1豪ドル=0円になったときです。それがレバレッジ2倍だと1豪ドル=40円、3倍だと1豪ドル=約53.3円と、レバレッジを高めるごとにリスクは高まっていきます」(同)

レバレッジを10倍、20倍とかけるとリスクは高いが、2倍程度ならかなり安全。それでいて資金効率は格段に高まる。

ただ、FXはこの数年で普及した商品。イマイチ信頼がおけない面も……。

「外貨預金は銀行が提供しているというネームバリューや安心感がありますよね。FX会社を一社も知らなくても、メガバンクなら誰もが知っていますから」(西原氏)

でも、会社名が知られていないからといって、FXが不安かというとそうでもない。

「『信託保全』といって、店頭FX会社は私たち個人投資家から預かった資産を信託銀行に預けないといけません。法的に資金を守ってくれるスキームがあるんです。でも、外貨預金はペイオフの対象外だから、銀行が潰れたときに私たちのお金を守ってくれる法的なスキームはないのです」(同)

意外なことに、法的な面ではFXのほうが安全なのだ。あとはレバレッジのかけ方や通貨選びなど、使い方次第ということか。

「今、外貨を買うなら豪ドルなどがいいでしょう。先進国のなかでは人口構成的なバランスが取れているし、高金利でもあります。豪ドルを2倍、3倍くらいの低レバレッジで買ってみては」(西原氏)

マネースクウェア・ジャパンなどのFX会社では1000通貨が取引の最低単位。1000豪ドルをレバレッジ3倍で買うと、必要なのは約2万5000円だけ。

「円高のピークは来年など、もう少し先かもしれません。中長期的な豪ドル高を期待して投資するなら、豪ドルが下がったところで1000豪ドルずつ買っていくのもいいですね」(同)

今からのFX口座の開設でも十分間に合う。やってみるか!

  



西田 慎氏

「トラリピ」を提供するマネースクウェア・ジャパンの営業本部ゼネラルマネージャー。FX黎明期よりセミナーなどを通じて、「資産運用としてのFX」を伝える。
http://www.m2j.co.jp/


西原宏一氏

CKキャピタル代表取締役。シティバンク為替部門チーフディーラー、ドイツ銀行ジャパンデスクヘッドなどを経て現職。海外ヘッジファンド勢との交流が深い。
http://www.ck-capital.jp/