出金・売却ができないことも。出口戦略の重要性を忘れるな!



大きなリターンが得られる可能性もあるマイナー新興国への投資。しかし、現地の証券会社に口座を開いて投資する場合、予期せぬリスクに巻き込まれることがある。

「フロンティア市場(=マイナー新興国)に投資するのは、万馬券を買っているのと同じと認識する必要があります。しかも、万馬券とは違って、当たっても換金できないリスクもあります。例えば、イスラム圏ではイスラム教徒とそうでない人への対応が全然違いますし、新興国の政府が非居住者の投資家を保護してくれるのかどうかわかりません。実際、アジア通貨危機の際、マレーシアでは非居住者の株式売却代金の国外への出金を厳しく制限したことがあります。これではいくら利益を出せても意味がない。投資には出口戦略ありきと認識すべきです」

とは、『グローバル化時代の資産運用』(パンローリング刊)の著者で、投資家の浅川夏樹氏。浅川氏は新興国ファンドを選ぶ際にも、どの国の運用会社なのかを考えるという。

「日本の運用会社が海外で資金を拘束されたとしても、日本政府は何もしてくれません。一方、アメリカ政府は自国民の資金が拘束されれば、艦隊を出動させて相手政府を威嚇して資金を守ります。新興国に投資するにしても、軍事力の後ろ盾がある欧米の中長期積立ファンドをお勧めします」

たとえば、マーク・モビアス氏が運用する図のファンドなどだ。

昨年は、日本人の顧客も多かったドバイの証券会社が業務を停止し、含み損を抱えていた投資家が株式の売却、もしくは移管を迫られる事態も発生した。

「証券会社がつぶれた際の事態を事前に調べている投資家は少ないでしょう。油断すると大きなリターンを狙って投資をしているつもりでも、実際にはリスクだけを取っていることになりかねない」

新興国投資をする際には、出口戦略を十分に勘案しよう。




新興国情報はSNS「ワールドインベスターズ」を活用しよう!



本特集に登場してくれた「超マイナー新興国」に投資している4人の先駆者たち。彼らはブログやツイッターで情報発信をしているが、実は4人全員が海外投資SNS「ワールドインベスターズ(以下、WI)」を活用している。

WIは、香港やタイ、ドバイなど、マニアックな海外投資を実践、紹介してきた冒険投資家・石田和靖氏が主宰するSNSで、現在の参加者は約6000人。今回紹介したモンゴル株やイラク株などのほか、海外旅行に関するコミュニティがあるほか、海外投資の先駆者たちの日記を読むことができる。

また、WIから派生した「ワールドインベスターズTV」(http://www.worldinvestors.tv/)では、さまざまな海外投資情報の動画や毎週月・水・金曜日の夜に放送しているインターネット生放送を見ることができる。

このほか、東京・六本木にある「ワールドインベスターズ・トラベルカフェ」(http://www.travelcafe.co.jp/shop/roppongi/)では、セミナーやオフ会を頻繁に開催。投資教育に携わっているマネックス・ユニバーシティ代表・内藤忍氏や、ファンド情報サイトのモーニングスター代表・朝倉智也氏など投資の専門家のほか、アクティブな海外投資家たちの生の声を聞く貴重な機会が提供されている。

マイナー新興国への投資は情報収集が最重要課題。興味があればサイトやイベントを覗いてみよう。