長年海外に滞在し、外国株や商品の売買に携わってきた広瀬隆雄氏。CFDにも精通し、最近ではセミナーも数多く行っている。
一方、機関投資家サイドのプロである広瀬氏に対し、個人投資家として徹底的にCFDを使いこなすのが三空氏。そんな立場の異なる二人が、スカイプで対談を行った!




『勝利のカギはボラとトレンドの見極め』




【三空】 はじめまして。

【広瀬】 はじめまして。さっそくですが、三空さんは昔から海外の金融商品に詳しかったんですか?

【三空】 いえいえ。1年前にCFDを始めるまでずっと日本株だけでしたから最初は大変でした。「1単位買って1ドル上がれば、いくら儲かるのか」すらよくわからず、まさに手探り状態で。慣れるのに3か月くらいかかりました。

【広瀬】 わかります。私も最初の頃は、同じようなものでした。

【三空】 資金500万円でスタートしたんですが、気がつくと4日で半分になっていて(笑)。自分がどれだけ大きなポジションを建てているのか気づかなかったんですね。それ以降、枚数を減らし慎重に取引するようになって、ようやく利益が出るようになりました。

【広瀬】 それはセオリー通りですね。レバレッジが大きいほど価格変動による影響が大きくなり、投資戦略の選択肢が狭まりますから。

【三空】 最初はデモトレードで慣れておくべきと身に染みました。

【広瀬】 できればいろんなサイズのポジションを取ってみて、それが価格の変動に対しどんなふうにインパクトを与えるか、フィーリングとして摑むといいですね。

【三空】 なるほど。

【広瀬】 あとはどこで損切るか。なるべく最初はギリギリのところに逆指値を置いて、どれだけ近くに置いたら値動きの波に持っていかれてしまうのかの感覚を植えつけるのをオススメしています。

【三空】 僕は、ダウの場合だと30ドルくらい予想と逆に行ったら損切りするように逆指値を入れていま
した。確かにこの辺は理屈というよりも感覚ですね。




ダウ大引け1時間前はボラが一番高く狙い目



【広瀬】 三空さんはどういった戦略でトレードしているのですか?

【三空】 基本は順張り思考。高値更新で買い、安値更新で売りです。

【広瀬】 さすがですね。私もCFDは基本的に短期投資だけなので、逆張りというスタイルはあり得ないと思っています。逆張りは「いつか時が来たら勝てる」という、時間よりも買値にこだわる手法。それはCFDでは通用しない。逆張りした瞬間にスプレッドで投資家のほうが不利になるんです。

【三空】 短期っていうのは、どの程度の期間と考えればいいですか?

【広瀬】 基本はデイトレですね。ポジションを持ってから15分で勝負がつかなければ、負ける可能性がぐっと高まると思います。

【三空】 僕も基本はダウのラスト1時間でやっていたので、長くても保有期間は1時間ですね。

【広瀬】 ダウの大引け前? それはすごく賢い戦略というか、ズルイというか(笑)。

【三空】 あの時間帯って、一方通行で動きますよね。

【広瀬】 NYの市場で一番ボラティリティが高いのは、寄り付きの30分と大引け直前の30分。その2つの時間帯以外でポジションを建てると、大抵負けます。しかも過去数か月で言えば、引け直前の30分は陽線が多かったので、買いで入ると勝てる可能性が高いですね。

【三空】 確かにラスト30分は特に動きがはっきりしていました。

【広瀬】 ダウには昔からそういう特徴がありましたが、ここ1年で特にその傾向が強まりました。ひとつの理由はETF(上場投資信託)の増加。なかにはダウやナスダックの2〜3倍の値動きをするレバレッジがかかったETFもあって人気が出ていて、ダウが上げ始めると、そのETFの価格に反映させるために投資銀行からの大量の現物買いが殺到するんです。そのボリュームがかなり大きくなっていて、相場全体を押し上げる。

【三空】 そんな理由があったんですね。アノマリー(マーケットにおける一種の経験則)としてしか知りませんでした。

【広瀬】 それに気がついたのは素晴らしいですよ。普通はじっくり研究してないとわかりませんから。

【三空】 そんな褒められると照れますよ(笑)。去年のリーマンショック前後は、それでかなり取れました。先ほどお話しした250万円が4500万円まで増やせましたから。でも今年に入って、それが通用しなくなって……。

【広瀬】 それは理論的に説明できます。ひと言で言うと、ボラティリティの違いですね。ボラティリティを表す指標に「リスクグレード」というのがあって、それで見るとリーマンショック直後に比べ、最近のボラティリティは3分の1程度しか動いていないんです。

【三空】 そんなに減ってるんですか。

【広瀬】 CFDのような証拠金取引にとって、ボラティリティは命ですから、今年になって勝ちにくくなったというのは、決して腕が鈍ったわけじゃありませんよ(笑)。

【三空】 広瀬さんは、ボラが低いときはどうしてるんですか?

【広瀬】 選択肢は2つ。ひとつはトレード回数を減らし、本当に勝てる!というときしか売買しない。もうひとつは、ボラティリティを求めて旅路に出ることです。例えばダウよりも原油、さらに個別株のほうがボラは高い。値動きの激しいナスダック銘柄が、個人投資家にとってチャンスがあります。

【三空】 海外の個別株ですか……

>次回へつづく >>>



三空氏
相場評論家。'03年に株式投資を始め、4年で2.5億円の資産を築く。
2008年夏からCFDに挑戦し、世界の市場を舞台に500万円を4500万円に増やした実績を持つ。
「CFDで世界デイトレ」は必読

廣瀬隆雄氏
投資顧問会社・コンテクスチュアル・インベストメンツLLC代表。
長年、海外の金融商品の売買に携わり、なかでも新興国銘柄を得意とする。
最近では雑誌での執筆やネットセミナーの講師など、幅広く活躍。
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